鍵っ子もいろいろと思うことがあるんです
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どうも最近keyに関して不穏な空気が流れていますね。高度な情報線が展開されている模様です。嘘です。しかしながらkeyには今色んなデマや報道があるのは確かです。大きく分けてAngelBeats!における新企画リトルバスターズ!のアニメ化です。リトバス!のアニメ化については前回の記事で触れましたがAB!新企画については初出ですね。keyと重大情報といえば4月1日エイプリルフールに告知されることで有名ですが果たして何が知らされるのか…それを少し予想してみましょう。


ab!新企画

AngelBeats!作品において新企画発表!!

最近のkeyの秘め事その①です。AngelBeats!作品において新企画が用意されているようです。しかしその企画に麻枝さんはどうやら関わっていないようですね。この企画はいったい何なんでしょう。最初自分はガルデモのNewCDが発売されるのかとも思いましたがガルデモの作詞作曲はすべて麻枝さんです。そもそもこのAB!作品のほとんどが麻枝さんによるものであるのに何を新企画として出したのか…全く見当がつきません。以前G's magazineでごとPさんによる天使ちゃんのコスプレ絵の公開が企画としてありましたが、もしかしたらそんな感じのAB!作品に新たな物語展開を出すものではなく、あくまで補完の意味合いを持ったそんなに大きな企画ではないのかと思いますね。大きい企画なら絶対に麻枝さんが関わってくるでしょうし。AB!大好きな自分としてはどんな企画でも進展があることはなんだかんだ嬉しいですけど。
音無くんのコスプレをしたかった時期が僕にもありましたワンチャンください(`・ω・)←


リトルバスターズ!アニメ化

リトルバスターズ!アニメ化情報のリーク

最近のkeyの秘め事その②です。前回でも書きましたがリトルバスターズ!どうやらアニメ化するようです。これが一番秘め事の中では期待ですね。エイプリルフールネタは振り返ってみるとAIRやCLANNADの映画化とアニメ情報に関するものも割合として高いです。ソースがラジオでの一言…というのは弱い気がしなくもないですがラジオの音源が消されてしまっているということは、裏返せば言っちゃいけないことを言っちゃったということで…馬場社長のツイッターアイコンもあんな感じですし…もしかしなくても期待しちゃいます。詳しくは以前の記事でどうぞ。


rewrite関連

Rewrite作品における新情報がエイプリルフールに流れる可能性

割と誰も触れていないような気がするんです。keyとして今一番動いているのはむしろこのRewriteではないでしょうか。現在エイプリルフールネタは2年連続でRewrite18禁化(嘘)→RewriteアニメOP公開と続いていますよね。ということは1度あることは2度ある。2度あることは3度あると偉い人は言いましたがまさにその通りになるということも考えられます。発売日は決まっているのでファンディスクのOP公開であったりが有力な線です。

Rewriteといえば、ちょっと気になっているのが先日行われた公式によるキャラクター人気投票なんですよね。まずkeyとしてファンディスクを発売するというのが今回初めてです。智代アフターやクドわふたーはあくまでスピンオフ作品として発売されています。そしてその流れでキャラクター投票。ファンディスクというのは本来作品を愛してくれるユーザーに応える形で発売されるものです。ですからキャラクター投票を行ってユーザーの期待に沿う形で発売しようとする意図が見えるんですが、keyが今回このようなスタンス自体をとった理由がよく分かりません。Rewriteは外部から田中ロミオさんと竜騎士07さんと著名な方々をkeyに取り込んだ異色な作品ではあるんですが、keyがずっと持ってきたスタンスはそのままでいいんじゃないかなぁ…とも思うわけです。

そーいえばRewriteの評判をあんまり聞かないですね。自分は最後まで楽しめた深いテーマの作品ではありましたがバトル要素が過激にも多くこれじゃない感を感じたのは確かです。これでもかとファンタジーを明るみに出してしまったのもちょっと残念ではあります。やはりこの作品がkeyのターニングポイントになってしまうんでしょうか。HFの購入は今だ悩んでるなうな自分です(´・ω・)



エイプリルフールとして取り上げられるのは大きくこの3つじゃないかと予想します。それにしても、どれが来てもおかしくない状況です。ですがAB!新企画は麻枝さんが直接関与していませんし4月10日発売の電撃ビジュアルアーツで判明するらしいので、わざわざエイプリルフールに取り上げることもないんじゃないかなぁ…とは思います。エイプリルフールネタで嘘っぽく取り上げて10日にホントでしたって落ちをつけるとも考えられますが。
Rewriteの情報もOP公開だけだったら去年の二番煎じになっちゃいますよね。それ以外だと18禁化…それも一昨年の二番煎じに(ry
ということで消去法ですが自分としてはリトバスのアニメ化を予想にします。音源のラジオを消してしまうのも馬場社長が頑ななのも情報リークのためでしょう。keyの4月1日はある意味特別なので早漏なのはかなりの痛手です。驚きが半減ですからね。リトバスアニメ化はこれまでもアニメ化するする詐欺で散々騙されてきているのでエイプリルフールのネタとしても騙されやすいです。まさにエイプリルフールとしては恰好のネタというわけです。2012年のkeyのエイプリルフールは楽しみですね。


rewrite更新

『Rewrite Harvest festa!』オフィシャルサイトを更新がありました。このエイプリルフール前に更新とは…やはりRewriteネタの線は消えたように思えます。ルチアのあらすじとCG4枚の追加です。ルチアシナリオは個人的にコタローの熱い性格以外はすごくおもしろいシナリオだと思いますね。Rewriteの世界観を上手く使ったお話です。ただこのファンディスクではあんまりそんなシリアスなお話は期待できなさそうですね…。

visual arts20周年

key属するVisual Art'sが20周年を迎えるようです。おめでとうございます。20周年を迎えるゲーム・音楽ブランドって結構多いものなんですかね…あんまり知らないんですが20年というのはやっぱり凄いと思います。これからも素敵な作品を生んでくれることに期待しましょう。カウントダウンが15日…と出ているのでこちらもエイプリルフールには使われないようですね。ニコ生で記者会見が行われるようなので要チェックです。にしてもこのシルエットは誰なんでしょう...わたし、気になります←


関東にお引越しまで残り日付がありません。しばらくあっちでネットが繋がるまではネット出来ないのでこれが地元での最後の更新…になりそうですね。もう一度言いますがぼっちしてますので関東勢のみなさんよろしくおねが(ry


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【2012/03/30 16:42】 | key
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keyRockAB
記事読ませて頂きました!
自分もkeyが好きなので、せれーでさんのブログで
いつも情報をもらってます

ABが新しい動きがあることは知りませんでした。
前、ゲームを発売するみたいなことはだーまえさんが言ってたけどその新しい企画にはだーまえさんは関与してないんですもんね。

ABは自分もとても大好きな作品なので嬉しいです

エイプリルフール楽しみですね!


せれーで
keyRockABさんへ

コメントありがとうございます!!
key情報源が自分のブログとは・・・嬉しい限りです。

AB!の新企画の情報も最初は誤報がきっかけでした。麻枝さん関連でAB!新企画→公式告知で嘘だと発覚→麻枝さんの関連しないAB!新企画の流れで今に至ります。麻枝さん関連ということならゲーム化、ガルデモのニューシングルが期待候補で挙がってたんですが関連しないとなると・・・うーん何だろって感じですね。だーまえが企画原作になってるのにAB!で新企画とは・・・だーまえを経ずに何をしようというのか見当がつきませんよね。

何はともあれAB!に何か動きがあるのは嬉しいですよね!!リトバス同様こちらも待望の一報でしたので期待は膨らみます。

エイプリルフールは例年に比べて予想がつきずらい分楽しみですね!!良い意味で期待を裏切ってくれるのもkeyの4月1日ですから・・・wただちょっと騒がれてるAB!舞台化だけはちょっと勘弁ですorz←




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ここからの記事は前回の小説「犠打」についての内容を含みます。
読みえてくださった方は追記からご覧ください。


小説「犠打」を最後まで読んでいただいた皆さん、まず初めに読んで下さってありがとうございました。唐突に書いた短編でしたがコメントを頂けて嬉しいです。辛口のコメントも多々ありましたが、これからも精進する糧と致します。

さて今回この「犠打」について少し後書きを残しておきます。この小説のテーマは「意味ある死の存在」です。誰かの犠牲になって死ぬ、というのはマンガでも良く見受けられますがその犠牲が果たして意義あるものだったのか、そしてそれが犠牲となる人間の意志とは関係なく起こされてしまった時、犠牲になったその人は自らの死に意義を見出してもらうことをどう考えるのか…それを読んで下さった皆さんが考えてくれるきっかけになるようなお話になるように考えました。読んで下さった皆さんに真剣にテーマについて考えてもらえるのか、というのを試みた次第です。あくまで考えるきっかけです。自分がその解を提示しているわけではありません。なおこの物語の登場人物には名前が存在しませんが仕様です。

皆さんはこのお話を読んでこのテーマについてどう考えられたでしょうか。やはり自分の稚拙な文章ではその問題提議にすら気づいていただけなかったかもしれません。それでもこの後書きで描かれたテーマを考えてみて、どう思いましたでしょうか。もちろんその答えを自分は自分で持ってはいますが、読者に考えさせることが今回の目標ですので。
このお話では一人の女性が犠牲となって一人の青年の命が助かるという奇跡を描きました。彼女の犠牲は果たして青年によってどう理由付けされたのか。それ自体を青年は「偽善に塗れた」と言っていますね。しかし彼女がアフリカの地で行方不明となり過激な性暴行を受け瀕死にあった危機的状況を青年が救ったと捉えることだってできます。そのどちらが正解だったのか、それはどちらとも言えないとしか言えません。ただ一つ言えるのは青年の最後には後悔しか残っていないということ。しかしそれも知る術はありません。すべては彼女の主観一つなのですから。



俺はずっとあの黄色い世界で、人を殺す言い訳を探してた。
その末に見つけ出した偽善に塗れた都合の良い言い訳は、果たして彼女を幸せに出来たのだろうか。
もし彼女以外の人間を選んでいたとしても、彼女は死んで見つかったかもしれない。
もし生きていたとしても、ずっと昏睡状態から目覚める事はなかっただろう。
なら彼女の死に意味が出来た今、彼女はあの黄色い世界で喜んでいると言えるのだろうか。
それを知る術はない。彼女の主観次第だ。



この「犠打」はまずタイトルを考えました。タイトルがあってテーマがあって構成があって。スピリチュアルな世界での体験と現実の不条理な犯罪が2重構造は当初からの構成でした。黄色い世界での描写をより柔らかに、現実世界での描写をより残酷にみせるギャップを生んだつもりです。ですから黄色い世界での描写は天使と呼ばれる存在との対話、そして青年の心の声を軸に心情描写を中心に描きました。それに対して現実世界での描写は淡々とした事実の叙述、愛する女性の考古学に対する大きな希望とそれを砕く過酷な仕打ちを軸にあっさりとした表現をしました。

結局天使がどういう存在だったのか。それは天使以外の何者でもありません。彼の起こした奇跡が彼の強い意志に基づくものなのか、唯の悪戯に過ぎなかったのか。その答えは最後の彼の言葉にすべて込めました。

自分は非常に文章表現にストックがありません。テーマがテーマだけに技術力量が追い付いていないといくつもコメントを頂きました。その通りです。自分は文章を書く訓練を受けたわけでもなくたくさんの知識を持ち博識なわけでもありません。やはり勉強不足が滲んだのも今作ですね。これからも頑張るので投稿作品を読んで頂けると嬉しいです。本当にありがとうございました。


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【2012/03/29 02:12】 | 小説
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一夜限りの(第2回)殺伐ラジオ再開!!

皆さんも視聴していましたでしょうか。
先日『麻枝准×やなぎなぎ「終わりの惑星のLoveSong」』殺伐ニコ生!が放送されました。麻枝准×やなぎなぎとうたっていながらもボーカルなぎさんは大人の都合で現れず代わり…と言ってはなんですがだーまえの大学時代の親友中川君がゲストです。前回のAB!放送前にあった殺伐ラジオほどの暴走は見れませんでしたがだーまえは終始テンションが高かったですね。
ボツ案は「これボツにすらなってねぇだろwww」ってレベルのボツ案タイトルがおもしろかったです(´∀`*)個人的に一番ツボだったのは「ガハハ」です。あれじゃタイトルからまったく何なのか想像もつきません。ガハハて…(;^ω^)
もちろん殺伐したトークもおもしろかったですが今回の生放送の目玉は全曲視聴でしたね。本当に全曲聴けました。タイムシフトであと2回観ましたがやはりスルメ曲でした。どれも素晴らしい出来ですね。
さて…今回ちょっとだけ語りたいのは視聴の最後から2番目に紹介された「Heroの条件」という曲です。自分はこの曲を聴いたとき泣きそうなくらい感動しました。ちょっと涙でまぢだ(´;ω;`)なぜそんなにすごいのか…麻枝さんと中川さんの夢の共作であったり開始全開のネタバレ曲だったりといろんな要素があったりしますが…やっぱり1番は歌詞が他の曲とリンクしていたからです。


ある時は火山に暮らす魔法使いに
ある時はガラスの向こうの研究者に
ある時は難攻不落の城の王に
ある時は無敵とされる女戦士に


このブログを観て下さっている方ならお分かりかと思います。そうですね。言葉は不要です←
詳しいことはアルバムが無事発売されたときにお話ししましょう。ですがこの「Heroの条件」はこのアルバム曲の中で一番インパクトがあって前の11曲をすべて聴いた後なら絶対にぬおおおと叫んでしまうスルメ曲ですね。11曲を聴いた後だからこそ活きる迫力です。だーまえの作曲センスは衰える事がありませんね(; ・`д・´)
そんなめっちゃ語る自分ですがまだ予約が出来ていません。はいブーブー言ってくれて構いません(´・ω・`)でも言い訳はさせて下さい実はまだ引っ越しが終わってなくて住所が確定してないから通販出来ないんですよそれで池袋のアニメイトで引っ越した後に予約しようと考えているわけなんですはい。あ、ちなみに4月1日に引っ越し完了の予定です。完全ぼっちなので是非皆さんお友達になりましょうね。いつも寂しく生活してるので(´・ω・)


リトルバスターズ!アニメ化

リトルバスターズ!アニメ化情報

どうもあのkey作品の一つリトルバスターズ!がアニメ化するとの情報が入りました。うぇぶらじ@電撃文庫第34回の会話中に「アニメ化も決定したリトルバスターズ!」発言があったらしいですが現在では視聴できない状態です。これはどうも4月1日エイプリルフールネタに使おうと思っていた情報が先行リークされてしまったのではないか…と予想されますよね。今馬場社長のツイッターアイコンを見れば分かりますが頑なです。アニメ化するする詐欺が続きこれで3回目くらいですから今回も少しあやしい所ですがVitaへの移植を経てタイミングはピッタリですよね。
制作会社は京アニが巷では有力らしいですが…いや違うんじゃないかなぁと思います。個人的に有力なのはAngelBeats!の制作でお馴染みP.A.WorksかRewriteアニメOPを担当したWHITE FOXではないかと睨んでいます。でもP.A.さんは現在アニメ「TARI TARI」が決まったばかりでその後でリトバス...?と少し弱いです。

リトルバスターズ!アニメ化における不安

アニメ化に際してすごく期待が大きいリトルバスターズ!ですが…ちょっと時期が遅すぎた感が否めなくはないです。自分もリトバスアニメ化はすごく嬉しい反面不安も大きいです(;´∀`)
まずやはり構成でしょうか。リトバスは個人ルートにおける物語の強みがありません。正直だれます。個々すべてのルートを経て初めて昇華される作品ではあるので全員分経る必要があるんですね。そこをどう繋げてくれるのか、個別をCLANNADの智代・杏編の様にOVAに収めてしまっては駄目な作品だと思います。
そしてアニメ化、つまり第三者視点による俯瞰投影化によって序盤に展開されるギャグが寒いまま受け流されてしまうことです。原作ゲームは主人公理樹による視点で物語が展開され、文章を読むスピードも消費者のクリックで調整され文章が出るまでに絶妙な間がありました。しかしアニメ化はそれらすべてが制作者側に委ねられてしまうんです。原作ではガハハガハハと笑わせてもらえたんですが客観的にあの風景を見せられた時果たして同じように笑えるか…というのが不安として残ります。このギャグですが割とリトバス!では真剣に大切な場面だと思います。個人的にリトバス!の売りは序盤のギャグと終盤のシリアスとの急激なギャップではないかと考えています。ですが序盤のギャグで寒いまま受け流されてしまっては彼らの強い結びつきと感情移入が薄いまま終盤を迎えてしまうんです。それでは大きなギャップ効果は得られませんよね。そんなギャップの中でも感じるのは最後まで貫かれる彼らの友情の強い結びつきでした。最後まで彼らが、それこそ命を張れるくらいに仲間を大切に感じていることをこのギャップで大きく見せつけられるかどうか、というのも重要だと思います。ですから序盤のギャグから気は抜けないんです。

「やっとアニメ化かよ...」と思われる方も多いかと思いますが、リトバス!が2007年に発売されてから今までアニメ化に踏み切られていなかったのは渦巻く不安要素が多すぎるからなんです。上に挙げただけでも十分物語の根幹を揺るがしてしまうようなものばかりですよね。それを乗り越えて原作ファンも新規ユーザーも楽しめるような作品が作られることを願います(´・ω・`)

ところで今回リトバス!アニメ化を期待していた方々が多いと言いましたが、それは原作ファンと新規ユーザー、どれほどの割合でいらっしゃるんでしょう。もし原作ファンであれば「あーここで原作めっちゃ笑ったなーがはは」ってプレイしてた時の回想する感じで楽しむスタンスの人だと思いますし、それだったらやはり原作補正故に感動できる作品として残るでしょう。新規ユーザーであれば「あんだけ凄いおもしろいって評判のリトバスって...!?!?」って原作には手が出ないけどアニメで!!ってスタンスの人だと思いますし、それだったらやはり前後のギャップを感じられず「うーん…」と成功を唸ってしまう作品になってしまうかもしれません。


氷菓アニメ絵3巻

氷菓がアニメ絵ジャケで再文庫化!?3巻にはオリジナルブルーレイ同梱

氷菓がアニメ化に際して原作小説をアニメ絵ジャケで再文庫化されるようです。…自分は先日原作を買ったばかりでしたけど。アニメ絵は氷菓から遠まわりする雛まで4巻をそれぞれ一人ずつ古典部部員が表紙となって登場です。ちなみにホータロー君は殿を務めます。ぬふふホータローが最後とは…楽しみです(´∀`*)
あと3巻クドリャフカの順番では25分ものブルーレイが同梱されます。アニメイトさんでは既に予約が始まっています。完全受注らしいので予約しないと買えませんよ(´・ω・`)水着回らしいので必見です。ホ、ホータローの水着<>///<>えるちゃんは割と派手な水着で攻めてきそうですね!でもお嬢様ですからねぇ....でもせっかく水着回ですし。自分が今読んだ原作に水着回になりそうなところはなかったんですが…もしかして原作とは違ったオリジナルなお話になるのでしょうか。それともまだ自分がそこに辿りついていないだけなんでしょうか。まだ分かりません(;´∀`)
4巻までを再文庫化…ということはやはりここまでをアニメ化する予定の様です。概算はどうも文庫本も出ていませんしアニメ化の視野には入っていないのでしょうか。


今も現在進行形で荷造りなーうです。現時点で段ボール2箱で大体荷物を入れ終えた自分は果たして荷物が少ないのか…本棚が行ってもないので本はあんまり持っていけないんですよ(;´∀`)おお振りを全巻持っていきたかったですが断念です(´・ω・)もうすぐ春というのに地元では雪が降りました。関東に着く頃には桜が咲いているくらい暖かくなっていることに期待です。

【2012/03/27 18:41】 | 終わりの惑星のLoveSong
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keyRockAB
初めましてこんにちは
keyRockABという者です
記事読ませていただいて、
リトバスのアニメ化はやはり難しいですよね
世界感とかの不安要素はたくさんありますが、
原作をプレイした人とそうでない人では、アニメの
見入り方がかなり違うと思うのが一番じゃないかと自分は思います。

それでも自分はkeyならやってくれるだろうと
思ってますww
また記事見ますのでよろしくお願いします


せれーで
keyRockABさんへ

初めまして!!コメントありがとうございます!!
そうですね…リトバスアニメ化は期待が大きいイメージですが、ふとその熱気を取っ払うと不安なことの方が案外多いです。一番怖いのはそんな大きな期待を寄せていた方々が「つまらない」と視聴を切ってしまうことですよね。あんなにもおもしろい原作なのに…とプレイ済ユーザーまでも失望させかねません。原作の補完としてのアニメなのか、新規ユーザーを取り込む親切設定アニメなのか、どちらにしても見入り方がかなり変わってくると自分も思います。

そうですね!!こうやってアニメ化が具体化してきた今そんな問題に解決の目星がついたということなんでしょうし、自分もアニメ化するならしっかり成功してくれるだろうと信じてます!!なんだかんだで楽しみですね(´∀`*)


ベルフェール
初めまして、ベルフェールです<(_ _)>
終わりの世界からの考察から見てました。

今回が初コメになります。
自分も殺伐ラジオ見ました!
Heroの条件聞いたとき他の曲と繋がってると感じた時は、感動ものでしたねぇ

4月25日が待ち遠しいです><

リトバスアニメ化は今更感がありますが、やっぱり期待してます!
2,3話見て切る人もいると思いますが、是非全部見てからいい作品だったと思われたいです。

長文になりました<(_ _)>

記事拝見させていただきました。
Nanaclo
初めまして、Nanacloです。
『麻枝准×やなぎなぎ「終わりの惑星のLoveSong」』殺伐ニコ生!
というものがあったんですね...ここの記事を読んで初めて知りました。非常に残念です。是非拝聴したかった...

リトバスアニメ化ですか...
詳しくは知りませんが、色々と騒がしいみたいですね...
結構、私としても是非アニメ化してもらいたいのですが、いろんな期待が大きい反面、怖い部分も感じています。
一時期、2クールでという話しもあったと聞いています。リトバスは本当に各ルートの話しが濃いので...それを忠実に再現し、Refrainのことも考えると1クールは論外として、2クールでもギリギリなのではと思います。
それでもアニメ化には心が踊らずにはいられませんね。頑張ってもらいたいところです。
最後にすみませんが、勝手ながら自身のブログにリンクを貼ってしまったのですが、よろしいでしょうか?


せれーで
ベルフェールさんへ

初めまして!!初コメントありがとうございます!!
このブログには無敵のSoldierの考察を見に来て下さる方が多い中終わりの世界からの考察まで読んで頂いていて嬉しい限りです。

Heroの条件の歌詞リンクは凄まじい感動がありましたよね…思わず声が漏れました「ほああぁ...」って←
4月25日フルで早く聴きたいですね!!実は自分まだ予約できていないんですけども…まず予約しにいきたいorz

ループものっていうだけでもまど☆マギやシュタゲが連続で放送されてしまっているのでどうしても今更感は出てしまいますよね。リトバスがアニメ化して成功するカギは「いかにループしているか」に気付かれないことだと思います。これは物語の前提としてループが用意されているまどマギやシュタゲとは大きく異なりますよね。
自分もなんだかんだで期待している勢です!!原作があそこまでおもしろいものになっているならアニメ化してもそのおもしろさを落としてほしくないですし、最後まで見た時の感動を示したCLANNADの成功を引っ張ってほしいですね。成功を一緒に祈りましょうです!!



せれーで
Nanacloさんへ

初めまして!!コメントありがとうございます!!
LoveSong関連のニコ生は、今回麻枝さんの大学時代の友人である中川さんをゲストとして放送されましたが再びなぎさんをゲストとして放送されるようなことを言っていた気がします!!Nanacloさんにもワンチャンありますよ!!

リトバスはアニメ化されていないゲーム原作作品でもトップを誇る期待度ですよね。そんな期待が大きすぎるからこそ不安が高まってきますよね。
アニメ化するなら一体何クールなんでしょうね...CLANNADはそれこそ4クールでまとめてくれて原作ファンからすればすごく嬉しかったですが初見の方々は正直あの長さに退屈さを感じていたようです。しかしリトバスは個別を一つでも無視するとRefrainに繋がりませんからね...難しい問題です。エクスタシーからの追加シナリオをOVAで収めるか何らかの形でそれぞれの個別√や序盤のギャグパートに組み込む程度であるなら2クールでも収まるかもしれません。リトバスの泣き要素はRefrainのあそこ…が一番強いと思うので、ホント最後の最後まで気を抜けない作品ですね。アニメ化がここまで難しい作品をアニメ化にこじつけたということは目星がついたのだと思います。期待しておきましょう!!

リンクを繋いでくださったのですか!!ウチは基本フリーなので是非是非。良かったらこちらからも相互でリンクを貼らせて下さい。これからもよろしくです!!


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累を進める代わりに、俺はアイツを犠牲にした。

汚れた右手からまだ綺麗な左手へとバットを握り直し、思い切り投げた。

俺の胸には後悔しかない。それは今だって同じ。

でも好きだったよ。八重歯のチラつく笑顔の君が。

あの黄色い世界で涙を流しながら笑っているのかい。

俺も、連れて逝って欲しかったよ。




俺はどうも死んだらしい。
もちろん死因なんて覚えてやしないし、今までどんな生活を送っていたのかも覚えてない。
それでもたぶん俺は今まで人生を生きてきて、そして死んだ。
その事実とたった一つの思い出が俺の胸に刻まれていた。それを感じていた。今も。
死んで止まったはずの心臓が鼓動を打ってはいるが、俺は「生きている」という感覚を忘れてしまっていた。
でももしかしたらこれが「生きている」ということなのかもしれないと、俺は「生きている」心地を楽しんでいた。
とくんとくん、と打つ心臓の鼓動と同じくらいの回数で全身の血管からどくんどくん、と脈打つ感覚。
「あぁ、そうだこの感覚だ。俺はこんなことを当たり前だと思っていたんだ」と分かりもしない生きた心地を自分で納得する。
ふと自分の体を見回すと文字通り地に足もつかない状態で浮かんでおり、そこは果てしなく続く黄色い花畑の中だった。
黄色い花は一面に咲いているものの花の持つ匂いまでは分からない。自分の鼻では匂いを感じる事が出来なかった。
鼻が悪い、というわけではなくきっと黄色い花たちに匂いがないんだろう。俺は自己完結を繰り返した。

記憶がないわけじゃない。
俺は自分が人間であったことを覚えているし、花や鼻といった物体の名称、そして何より考える術を知っていた。
でも俺の名前がなんだったのか、親はどんな人だったのか、兄弟はいたのか、どんな将来を持っていたのか。
俺は「世界」を知らなかった。
俺を取り巻いていたはずの「世界」は一体どんなものだったのか、それが思い出せないままだった。
ただ一つだけ思い出せるのは…俺はどんな人間を好きだったのか、ということだけ。

俺は確か…そう、自分よりも年下の女の子がずっとずっと好きだった。
いつも俺の傍にはソイツがいて笑ってた気がする。俺もソイツも。
少しだけ見える八重歯が可愛くて、照れ隠しに頭を乱暴に撫でてやってたんだ。
元気な子だった。有り余った元気を他人に分け与えてあげられるような子だった。
何をするも全力投球だった。その全力に他人を巻き込む勇気を振るうような子だった。
思ってることが顔に出る子だった。それでも他人に自らの弱さを見せない強さを持った子だった。
ソイツが俺のことを好きだったのかは分からないけど、俺は好きだった。
好きっていうのは、もちろん恋人にしたいって意味の好き。
どこに惚れたのかまでは覚えてない。でも…強いていうなら、背中だろうか。
いや俺が背中フェチだっていう訳じゃない。
ソイツが前を向いて走っている姿を眺めてたら、俺はソイツの背中で「楽しい」んだって気持ちを感じた。
ソイツの足取りが覚束無いのなら、俺はソイツの背中で「寂しい」んだって気持ちを感じた。
思い出せるたった一つのソイツが、「世界」を知らない俺に何でも教えてくれるような気がしたんだ。
どうしてだろう。「世界」を何も知らない俺がたった一つだけ思いだせること。
俺はなんだか、ソイツにまた会いたい気がした。
またあの八重歯を見たいと思った。声を聞いてみたいと思った。一緒に話してみたいと思った。一緒にバカをやってみたいと思った。
頭を優しく撫でてあげたいと思った。顔も覚えていないのに…。

俺の胸の中でソイツへの想いが大きくなっていくにつれて、胸の中で誰かの語りかける声が聞こえてきた。
それは徐々に大きくなって、やがて俺の頭まで届いてきた。

―また、その子に会ってみたい?

何かの誘いをかけるような、それでいてどこか手を差し伸べているようなその声は俺の脳に浸透し、やがて全身へと走った。
電流、と表現するには少し弱いその一種の痛みにも似た快楽が車酔いのような吐き気を催した。頭がくらくらする…。
それにしても今コイツ…会ってみたいって…?

―君がここで今も覚えているその子に、会ってみたい?

また同じような甘い声で俺の脳を刺激する。俺はその声からまだ幼い天使のような容姿を想像した。
声変わりがまだ始まっていない甲高い少年の声。確かそんな声だった気がする。

―会わせてあげるよ。

…え?
俺はまだ少年の言っていることが少しだけ理解できないままにまた少し動転した。
アイツに会えるのか…?ここで?

―いいや。ここでは会えない。彼女は君が忘れてしまったあの「世界」にいる。

人生を、やり直す…ってことか?俺はまた生まれ変わって一から人生をやり直せるのか?
声に出していないはずの俺の沈黙に天使は首を振っている(ような気がする)。

―いいや。君は死んでなんかいない。気を失っているだけ。だから誰かが一回だけ君の背中を押せば、またあの「世界」に帰れる。

俺は、死んでいなかったのか。
そんな大きな驚きはなかった。だって死んでいたんだっていう証拠も何処にもなかったから。
天使は俺が言っていることを理解したんだと分かり話を続ける。

―でも僕は君に触れる事ができない。君に触れる事が出来るのは君と同じ人間だけ。

そうなのか。でもここには人っ子一人いないんだが…別の誰かが来るのを待つのか?
俺は体を回して黄色い花畑を見渡してみる。だがやはり人はいない。
視界に映っているのは、どこまでも続く黄色の世界。それを俺は今素直に綺麗だと思った。
この「綺麗」だと感じる気持ちも、どこかアイツの長い髪を見たときの気持ちと一緒。
だから俺は「綺麗」だと感じる事を知っていた。

―ここに人は来れない。僕が呼ばない限り。

じゃあ今すぐ呼んでくれよ。俺はアイツに会ってみたい。
そう思った時、俺の脳裏には彼女の八重歯を見せる笑顔がちらついた。
振りむく彼女のその表情に俺は思わずどきりとさせられてしまう。
何気なしに今の俺を「恋してる」んだと勝手に思った。
過る彼女の姿は必ず俺から欠けた何かを教えてくれる。

―そりゃあ今すぐ呼べるんだけど、誰でもいいの?

ん?誰でも…?そこで俺はふと投げやりな返事を喉元で止める。
一端の亀裂が俺の心に走る。

―これは覚えておいて。君は僕が選んだ特別な人間なんだ。君は誰か一人の命を犠牲にして生きるんだ。この世界に来たらそれはほぼ間違いなく死を意味する。

俺は今の一言が凄く重い気がしてふと思考を止める。
今から俺がやろうとしているのは…人殺し、なのか?
少しだけ後ずさった俺の気持ちを慰めるように天使(と俺が勝手に呼ぶことにする)は俺に言葉を掛ける。

―そうとも言えるし、そうとも言えない。それは君の考え方・やり方次第だと思う。あの「世界」で君が一人の人間を犠牲にした事実はもちろん残らない。ただ…君が選んだ人間は、君が選んだことを唯一人知っている。

彼の言っている言葉は明快で、それを理解できている自分の頭は状況にだけ置いていかれてた。
きっと俺が疑問に思っているのはこの一点だけ。だから状況が飲み込めない。どうしてそんな特別な存在に俺が選ばれたのか、ということ。

―君であることに理由はない。ただ気まぐれに君だっただけ。特別とは言ったけれど、その特異性も偶然に過ぎなかった。君がもしこの申し出を断ったとしても、僕はまた違う人間を気まぐれに選ぶだけさ。

そう、なのか…?俺は置かれた状況を強引にも喉に詰め込もうとする。
でもどうしても喉を完全には通らなくて少しだけむせそうになるけれど、吐き出してしまったらもう飲み込むことを諦めてしまいそうで我慢をする。
そして次に浮かんだのは、60億という人間の群れだった。
今自分はこの60億の人間からたった一人を選んで、そいつを殺すことで生き還ろうとしているんだ。
でも、決してそれは咎められることではない。誰一人俺がそいつを選んだことを知らないんだから。
選ばれた奴には俺が選んだことを知る権利があるようだが、そいつはこっちに戻ってくることはない。
ん?ちょっと待て。もし俺が仮に人間Xを選んだとして、そいつがまたお前の気まぐれで誰かを選び生き還ることができるなら、間違いなくXは俺を選びはしないだろうか。

―もしかしたらそうかもしれないね。僕が君を選んだ人間Xを偶然で「特別」にしないとも限らない。約束はできない。

じゃあこれは、天使のおふざけであって、結局は俺がまたここに戻ってくるようになっている何ともいたちごっこな流れが出来上がっているのではないか。
俺の思考はなんだか行き止まりに辿りついたようで、頭にため息をつく。ふう…。
そんな俺を見かねて、天使は一言俺に助言をする。

―それなら、選ばれても君をもう一度選ばないような人間Yを選べばいいじゃないか。

え…?そんなやつ、この世の中に存在するのか?
行き止まりだった通路に強引な穴が開く。その穴からは少しだけ光がちらついた様な気がした。
あぁ…つまり、死にたいと思ってる人間を選べばいいんだな。
死を志願している人間を選んでやれば、むしろ俺は選んだことを感謝されるかもしれん。
そしてそいつはこっちの世界で永遠に暮らせばいいんだ。そうだそうだ。

―でも、死を志願している人間の中に本当に死にたいと願っている人間はどれくらいいるんだろうね。

…は?どういうことだよ。自ら殺されたいと願っているやつらは全員もちろん死にたいと願っているんだろ?
天使の言動がまったく理解できなかった。だってそうだろ?死にたいって思っているやつが死の志願者だろ?
天使は一瞬だけ呆れたように、それでもしっかりと説明を加えてくれた。

―君がもし「この世で死にたいと願っている人間を一人」選んだなら、それはもちろん社会の闘争に嫌気がさして本気で今にも死にたがっている人間を選ぶかもしれないけれど、
近所の小学生がちょっとした嫌なことで「死にたい」って願ったなら、その子も候補に入っていることを意味するんだ。
その瞬間本気で死にたいと願った人間はすべて候補に挙がってしまうんだよ?
でも、その小学生は本気で「死にたい」と願っているわけではないよね。その子は選んだ君をきっと怨むだろう。「死にたい」と願っていたにもかかわらずね。

それはまったくの問題外だ。だってそれなら俺の知っている人間でそういう人間がいればソイツを…。
その時俺は頭に思考を巡らせてみるが、俺の頭にはたった一人の人間しか記憶がなかった。
そう、俺には「知り合い」がいない。「友人」がいない。「家族」がいない。…「人間」がいない。
たった一人浮かぶのはあの八重歯の似合う少女たった一人だけ。

―君には記憶がない。君の知り得る人間は一人だけだろ?だから特定の一人の人間を選ぶことはできない。
とある条件を持った不特定多数からランダムで僕が選ぶことになる。君が選ぶのはその「とある条件」までだ。
その子に会いに行きたいと願う君はその子を選ぶわけにはいかない。
だから君は「彼女が選ばれ得ない特定の条件」を決めるんだ。絶対に彼女が選ばれない、そして選んだ人間が選ばれたことを後悔しないような、君に恨みを持たないような条件を。

うーん…それは困った問題だ。俺は「世界」を知ってはいるがそこに住んでいる「人間」を知らなかった。いや正確には忘れてしまった。
俺だって以前はその「世界」に住む一人だったはずなのに。
俺は今になって思うが、絶対に賢い頭の切れる人間ではなかったように思う。
実際天使にこんなにも特別扱いされているにもかかわらずその絶対な条件を考えられずにいる。
生きていた時の自分を少しだけ呪った。だが死んでしまった今、正確には昏睡して死にかけている今、そんなことを言っている場合と状況でもない。

―ゆっくり考えて欲しいんだが、君があちらの「世界」で死んでしまったなら、もう誰かが背中を押すことはできなくなる。

なんだと。この花畑では時間の経過が無視されるものだとばっかり思っていたので面喰ってしまった。
そうか、そりゃあ俺が死んじゃったら背中を押すどころじゃなくなるよな。
そんなに時間は残されていない。あるだけ考えてみようじゃないか。
とにかくあの女の子を選ばない条件よりも先に選んだ人間Xに恨まれないような条件を考えてみる。
俺がそのXを選ぶということはほぼ確実にXが死ぬことを意味する。つまり俺にXは殺されるんだ。
Xが俺を恨まないということは「殺されたかった」と願う人間であることが条件。
でもただ殺されたいと願う人間を条件として提示したならほんの軽はずみな願いで「死にたい」と願ったやつらも皆入っちまう。
軽はずみに死を願うやつらは現実ではそうならないと確信しているからそんな願いを持つんだ。
60億の人間を考えたとき本気で死を願う人間とそうならないと確信し死を願う人間のどちらが多いだろうか。
そりゃあ決まってる。そうならないと確信し死を願う人間だ。
実際俺だって少なからず嫌なことで「死にたい」と思ったことはある。
でもそれだって、現実では願っただけで殺されることはないからだ。
ならば本気で死を願っているような人間を選ぶ確率がより高くなる条件は何だろうか。
っていうかそれならいっそ「本気で死にたいと思っている人間」では駄目だろうか。

―もちろんそれでも良いけど、さっきも言った通り軽はずみで言った人間でもその瞬間は本気で死にたいと思っているからその願いを発しているんだよ?

そう、だったな…。じゃあ死にたいと願う瞬間はいつなんだろうとふと考えてみる。
その願う瞬間がより具体的になれば、きっと本気で願う人間を選ぶ確率が上がるだろう。
人が死ぬことを望む瞬間。それは何か自らの人生を呪うような出来事が起こったとき。
いじめを受けている人…いじめを受けている環境を脱してしまえばそんなことは些細なことだと思えるようなことではないか?
会社をクビになってしまった人…それでもまた新しい職を見つければいいし、死にたいと思っても不本意ではないか?
借金に塗れてしまった人…今は借金をすべてなかったことにしてゼロからスタートできる制度だってあるし、死んでしまうこともないのではないか?
あれこれと可能性を考えてはみるものの、どうしても一歩弱い人間ばかりである。
本気で死を望んでいる人間などいないのではないか、と少し思ってしまう。皆口ばっかりだ。
あ、でもその可能性は潰れたことを思い出した。本気で死にたいと願う人間は、自殺をするんだ。
俺の世間では少なからず自殺をした人間が報道されていたように思う。
ソイツらこそが、本当に望んだ死の志願者なのではないか。

―でも、同時に自殺を踏みとどまってきた人間も多いと思うよ。自殺を願う人間を全員に当てはめてしまうのは危険じゃないかな。
その瞬間は自殺を強く望んでも、次の瞬間には踏みとどまっていたかもしれないよ。

…いちいち俺の思考を止めにかかるやつだな。少し黙ってられないのか?
すると天使は無感情のまま俺に告げる。

―分かったよ。じゃあ僕からの助言はこれまでだ。後は君が決めたことなら何も言わない。

そのまま天使はその場で黙って俺を見つめ続けている気がした。
どこからか視線を感じたからだ。でもあまり不思議と気にはならなかった。
さて、時間はあまりない。早く良い条件を探しださなくては。
死を本気で望んだことにない俺にはその苦しみを理解することはできない。
でも俺は、誰かを犠牲にしてでもあの八重歯の少女に会わなくてはいけない。
そんな気がしたんだ。
その時、俺の全身に何か激しい痛みが走った。壮絶な痛みだった。
あああがぁああ…!!!!
死にそうな激痛だった。これまで感じたこともないような死を悟ったかのような諦めをどこか心に抱いた。
しかしその痛みもすぐに止んだ。…一体なんだったんだ、この痛み。
刹那、俺の脳裏に一瞬の閃きがきた。
そうか…今俺は、本当の死の痛みを理解した。
この「本当に死んでもいい」と思ってしまうこのつらさ、痛み、苦しみ、そして終始感じた絶望と終末感。

今にも死にそうな致命傷を負っている誰かは、本気で死を願うんじゃないか。

実感しないと分からない、でも実感できるのは死んでしまうその瞬間ただ一度きりだけ。
俺はきっとその一瞬を体感したのかもしれない。
胸に本当に傷跡が残っているわけではない。
だがこの痛みはもしかしたら、俺があっちの「世界」からこっちに来るとき感じた痛みなんじゃないかと思った。
俺はこの痛みのせいで、こっちに来る羽目になったんだと。
本当に死にそうなくらいの痛みは、これ以上なのかもしれない。
だから俺は、本当に何となく、天使にこう告げた。

「世界」にいる今も致命傷で苦しんでいる誰かを、救ってやってくれよ。

そんな台詞を溢したんだと…思う。正直覚えていない。
それぐらい無意識に出た言葉だった。

―君は「救ってくれ」と今言ったけれど、それは自分が生きるための犠牲なんだよ?…それを分かって、「救ってくれ」って言ったの?

天使の言葉が大きく胸を抉る。
その通りだ。聞こえはいいがその致命傷を負った人間Xの死があって俺の人生がある。

―所詮は君の「人を殺したんだ」っていう罪を軽くしたいがために言った言葉なんじゃないのかって僕は思う。

いやそれは違う。
俺が一人の人間を犠牲にしたっていう事実は変わらないし、その罪を打ち消そうなんても思ってやいない。
ただ、本当に呟きぐらいの小さな声で、漏らしちまっただけなんだ。
もしかしたら俺が選んだそいつは俺を恨むのかもしれないな。それならそれでもいい。
とにかく今を苦しんでいる奴を、救ってやりたいと不意に思った。
殺すんじゃなくて、救う…はは、自分で言ってて我ながら凄い傲慢で凄い偽善な気がしてきた。

―いいや、君が言うならそれは確かにそれは救うことになるのかもしれない。それは選ばれた人間Xの主観次第だ。

そうだな。どっちにしたって俺が人を一人殺したんだってことに変わりはない。
そんで、そいつを踏み台にして俺が生きていくんだってことも。

―君はその事実をあっちの「世界」に戻っても憶えているよ。ずっと。そう僕が祈るから。

そうなのか…やっぱり人を殺すってのは重いんだなぁ…死にかけの世界で犯した罪だって、帳消しにはならない。
でも俺はその方がいいと思った。なんでだか分からないけれど。
なんだかそのときが近い気がして俺は思わず目を閉じた。
しばらく長い長い暗闇が一面に広がっていた。
しかし目を閉じたまま一度瞬きをすると、目の前にはあのずっと会いたいと願った少女が居た。
ずっとこっちを優しい目で見つめていたけれど、これ以上近づいて欲しくない、と全身で訴えているようだった。
それはもしかしたら俺の人殺しの罪を非難してのことなのかもしれない。
でも俺はそうは思わなかった…だって、彼女はずっと柔らかな笑顔でこっちを見ていたから。
手には大きな花束を持っていた…あれはブーケだ。結婚式の最後に投げるアレ。
ピンクのパーカーを着た少女は確かに俺がこの世界でずっと憶えていた少女のはずだが、少しだけ大人びている気がする。
そして赤ん坊を宿しているのか、お腹が少しだけ膨らんでいた。
でもやっぱり、可愛い八重歯だなって思った。俺の思考は結局そこに行き着いた。
その八重歯が次の瞬間見えなくなって不思議に思い顔を見てみると、少女は泣いていた。柔らかな笑顔はそのままで。
涙だけが一滴、そしてまた一滴と流れ、やがて一筋の涙へと変わった。
その矛盾した少女の顔からは彼女が笑っているのか、泣いているのかをはっきりと判断できない。
しばらく二人で見つめ合っていると、やがて少女は今までで一番優しい笑顔になる。
目が穏やかな曲線を描き、本当に美しい満面の笑顔。
俺も自然と笑顔になる。やはり少女の笑顔には、人を巻き込む魅力があるのだと確信した。
そしてその笑顔のまま少女は言葉を発した。

―ねぇ...後ろ、向いて?

少女に促されるまま俺は後ろを向いた。
すると気配から少女がゆっくりとこちらに向かって歩いてくるのが分かった。
俺はなんだろうとドキドキ、ずっと緊張したまま少女が近づいてくる気配を感じていた。
そして少女の足取りが止まる。少女は俺の真後ろにまで来ていた。
すると少女は俺の肩に手をかける。
その瞬間、激しい頭痛が俺を襲った。先程の激痛とはまた違った痛み。
その頭痛は生き物のように俺の脳をかき回し、蹂躙した。
目眩、というレベルを通り越し脳を直接殴られているかのような感覚。
そしてその痛みがぴたりと止んだとき、俺はすべて思いだした。全部全部全部…全部!!
じゃあそこにいるお前は…!!!
そう思ってすぐに振りかえると…俺は乱暴にキスをされていた。
乱暴だけど、優しいキス。本当に久しぶりだった。
俺も乱暴に彼女の可愛い八重歯の裏を舌でなぞる。
舌越しに八重歯の先の痛みを感じた。
キスの途中で彼女の流した涙が触れた俺の頬にも伝ってきた。
長い長いキスを終え離れると、伝った涙と俺の流した涙が重なった。
やっと会えた彼女の前で俺は悲しい涙を流す。
どうして?せっかく会えたのにどうして悲しいのか。
今の俺にはすべて理解できた。
何も知らなかった俺が「世界」を思い出した。
彼女とのキスのやり取りで、「世界」が繋がった。
脳裏に残る八重歯の少女の行方も、あの天使の思惑も、全部。
キスを終えた少女の表情はどこかもの寂しげで名残惜しそうで、でもそれでも笑ってた。
最期まで、涙を流しながら。
俺はその少女の涙を唇ですくった。
罪を負った自分を慰めるかのように。
それでも少女の涙は一向に止まらない。
だから俺は少女を背に、後ろを向く。
そして少女は、俺の背中を優しく、奈落の底へと突き落とした。

俺は高校時代、野球をしていた。
ファーストを守る俺は一番彼女の傍に近かった。選手の中で誰よりも。
彼女は俺の高校の野球部のマネージャーで、いつも俺たち野球部を世話してくれた。
でも彼女はいつだって平等に俺たちの世話をしていたから、みんながみんなきっと彼女を狙っていたと思う。
最後の夏大会が終わり皆で涙に暮れていた中、彼女は俺の肩を抱いてこう言ったんだ。

私と、付き合ってくれませんか。

彼女は今までも何人かの野球部員に告白を受けていた。
でも、その全員を断ってきていた。

最後の大会まで、そういうのはナシでいきたいの。

そう言いながらも、どこか部員達は彼女の視線がどこに向かっていたのか薄々気づいてはいた。
気づいてなかったのは俺だけ。
部員全員の申し出を断って、彼女は俺を選んでくれた。
それが凄く嬉しくて、俺はその時彼女を一生大切にしようと誓ったんだ。

その誓いの通り、俺は彼女をすごくすごく大切に想った。
高校時代に持っていたプロ野球選手になる夢は果たせなかったけど、それでも俺は彼女と一緒にいられるだけで満足だった。
彼女は大学に行って考古学を学んだ。
今は亡き父親の研究の意思を継ごうと、幼い頃から決意していた大きな夢だった。
俺はというと、そんなに頭は良くなかったから大学には行かず地元の会社で就職をした。
俺の就職が決まった時は彼女が競争率の高い大学に合格した時よりもはしゃいで喜んでくれた。
自分の喜びよりも他人の喜びを一緒に、素直に喜べる優しい子だったんだ。

彼女は大学で素晴らしい成績を残し、考古学の研究を始められるようになった。
きっと彼女の父親が生きていたなら一緒に研究することができたのに、と僅かな後悔を残しながら。
彼女の研究は無知な俺にはさっぱりで、話を聞いていても眠くなってしまう。
それでも彼女が自分の好きなことを懸命にしているその姿は、本当にかっこよくて、凄くうらやましくて、でも好きだった。
彼女はこんな俺でも愛想をつかさないで一緒にいてくれた。
居てくれるだけでいい、居てくれるだけでいい、って何度も言って笑ってくれた。
俺の抱えてた痛みを優しい笑顔で何度も癒してくれていた。
他人の痛みを分かってあげられる優しい子だったんだ。

時折彼女は泣いていた。俺の気付かないところで。
彼女の提示した研究を他人に徹底的に非難されたことを嘆いていた。
悔しい、悔しいって何度も。
でも俺は彼女の悲しみを理解してあげられない。
俺は彼女の研究のすべてを知らなかったし、何も出来なかったから。
それでも俺は彼女の肩を優しく抱いてあげる事が出来た。
彼女の熱弁を最後までうんうんと頷いて聞いてあげる事が出来た。
何も知らない俺だって彼女の傷を癒してあげる事が出来たんだ。
翌日は腫れた瞼を隠して笑ってた。八重歯をチラつかせながら。
自分の痛みを他人に見せない強さを持った子だったんだ。

彼女が大学を卒業したその日、俺は彼女にプロポーズをした。
高い婚約指輪は買ってあげられなかったけど、給料で十分なものを買うことができた。

俺と、結婚して下さい。

我ながら捻りのないプロポーズだったと思って今は反省している。
でも彼女は俺に茶化し一つ入れずに返事をしてくれた。

はいっ。

なんだかその返事が野球部員の点呼を連想させて、思わず俺は笑ってしまった。
そのことを彼女にも話すと、彼女も腹を抱えて笑っていた。
俺たちはなんでも笑顔で乗り越えて来れた。
そしてそれはこれからもきっとそうなんだってあの時信じてた。

彼女は大学で持った考古学の信念を胸に、立派な考古学者となった。
彼女の大きな夢が叶った瞬間だった。
毎日が研究とレポートに明け暮れる日々。少女はそんな多忙に弱音一つ吐かなかった。
きっとその忙しさが、すごく楽しくて心地良かったんだと思う。
そしてその数カ月後、遂に彼女も発掘に行く許可が下りた。
発掘はとても小さな規模のものだったけれど、彼女はその前夜おおはしゃぎだった。
俺も彼女の喜ぶ姿を見てつられて笑顔になる。
本当に…本当に元気な子だった。
有り余った自分の元気を他人に分け与えてあげられるような子だったんだ…。

発掘調査当日、俺も一緒に南アフリカへと飛んだ。
まだまだ新人の彼女に付き添いは俺だけだった。
彼女は飛行機の中でずっと発掘できることに浮かれていた。
鼻歌まで歌うほどだ。
これは彼女にとっては滅多にないことでいかに浮かれているかを物語る確固たる証拠だった。
そしてアフリカの地へ降り立つと、俺達は精一杯肺の中にその新鮮な空気を入れて楽しんでいた。
するとそこに4人組の男達がやって来て俺たちに告げた。

今そこの空港で違法入国者が多いため検査を行っている。君達は東洋の人かな?

その会話には彼女が対応してくれた。
会話はすべて英語でなされていて、俺にはまったく理解できなかったからだ。
しばらくの応対を終え、彼女は俺に大体のことを教えてくれた。
アフリカ内での入国者でないと思われる人々に簡単な手続きを踏んで欲しいそうなのでついてきて欲しいとのことだった。
確かに国内に違法入国者がいて何かされてからでは遅い。
そう思って手続きを踏むだけなら、と彼らの車に同行した。
しかし、それが運の尽き。
俺達は彼らの車に乗ると同時に大きなナイフを突き付けられた。

動けば殺す。黙ってついてこい。

そんなことを言っていたんだと思う。
英語だったから俺には分からなかったけれど彼女は黙って動かなかったから俺もそれに応じた。
しばらく車で目隠しされ、車が止まると出るように促された。
そこに着き建物らしきところに足を運ぶと、俺はいきなり殴られた。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
俺は気を失ってしまいそうになりながらも、その手で必死に彼女を探り当てようとした。
時折彼女の呻く声が聞こえた気がした。助けを求めていた気がした。俺が大切にするって…誓ったんだ。
俺は何度も殴られ、何度も蹴られながらも必死に叫んだ。彼女の名を。叫んで、叫んだ。
すると喉を蹴られた。俺は飛行機で食べた機内食をすべて吐き出してしまった。
それでも、ぼろぼろになりながらも力を振り絞って声を出した。彼女の名を叫び続けた。嗚咽の様に。
いやそれは既に嗚咽になっていたのかもしれない。だって、俺の顔はぐしゃぐしゃに涙でいっぱいだったから。
それでも、彼女だって苦しんでいるに違いない。そう思って俺はまだ叫んだ。彼女の名を。
するとジタバタしていたはずの腕を切られた。最初は気づかなかったが、やがて激痛が走ることで腕を失ったことに気付けた。
俺は激痛で呻くよりも先に、彼女を探り当てる事ができなくなったことを悲しんでまた呻いた。
そんな俺を気味悪がってかその場にいたと思われた集団が駆けてどこかに去るのが気配で分かった。
やっと俺達は解放される…そう思って俺の意識は一面黄色の世界へと飛ばされたんだ。
その時俺に必死で声を投げかける声が聞こえた。

君!!大丈夫か!!!しっかりしろ!!おい!!

どうもこれは駆け付けた警備班達の声だった。野太くハキハキとした声。
その声を聞いて安心したが、それでも最後の力を振り絞って、俺は言った。彼女の名を。
俺の大好きだった、八重歯が誰よりも似合う彼女の名を。
彼女の面影を脳裏に刻みつけて、俺は黄色の世界へとやって来たんだ。
もう一度、彼女に会うために。


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はっと目が覚めると、そこは病院の一室だった。
俺と彼女の家族が俺の顔を覗き込んでいた。
彼らは俺が目覚めたことに涙を流して喜んでいた。
でも、俺はまだ頭がぼーっとする上に頭痛がひどい。
俺は右手で頭を押さえようとして…出来なかった。
俺の右腕は関節の少し上で、繋がれていた。
五本の指を動かそうとしても、その五本の指が俺の右腕には存在しない。
これじゃあもう…二度とバットは握れない。
それを悲しむ前に、俺は一つ号泣して喜ぶ彼らに問うた。
彼女はどこだ、と。
すると一同の声は止み、そこには沈黙が残る。
分かってはいた。でも、やっぱり聞かずにはいられない。

彼女の最期を。

彼女は俺が目覚める数日前に発見された。
彼女はアフリカの地方へと飛んでいた。俺達の着いた空港からはとても遠い場所。
どうも俺が救助隊に発見される少し前に連れ去られてしまった後だったらしい。
その遠い地で数日間に及ぶ監禁と性的暴行を受け続けていた。
彼女の発見された死体はいくつかの臓器が抜き取られ、腹の部分に縫合跡があった。
腹は大きく膨らんでおり、中に赤ん坊がいたのか、何かが敷き詰められていたのかは不明である。
いや正確には判明しているが、俺はそこまで聞きたくなかったから耳を塞いだ。

俺とアイツは、一度も交わったことなんて、なかった。

俺達が会った4人組とその仲間達は未だ捕まってはいない。
何せアフリカで起こる犯罪だ。捕まるとも思っていない。
でもそいつ等が許せない、って気持ちでいっぱいなのが今の俺…という訳でもなかった。
自分で自分が不思議でしょうがなかった。でもその理由は想い出せる。
やっぱり浮かぶのはあの笑顔で、涙を流した笑顔で。
俺は死の痛みを黄色い世界で実感していたから。
俺だって、人を殺したから。
俺は、喚き叫ぶようなことはしなかった。
しばらく何も考えずにしていたら、涙が頬を一筋だけ伝った。
ただ…それだけ。

数ヵ月後、俺はやっと退院が許された。
退院後俺が向かった先は、俺が通ってきた高校のグラウンドだった。
もう夕方を少し過ぎ野球部は練習を終え誰もいなかった。
俺はおもむろに野球ベンチの中にあったバットを手に持った。
右手で持とうとして、一瞬踏みとどまり左手を伸ばす。
そしてゆっくりと歩いてバッターボックスへと入る。

お願いしゃぁす!!

審判に一礼し、失った右手を添え左手でバットを構える。
ピッチャーマウンドを見つめる。
そして、一振り。
俺はバットを投げた。
思い切り、左手で。
そして泣いた。
泣いた。
二度と見る事ができない彼女の笑顔を胸に。
俺の泣き喚く声はグラウンド中に響き渡り、木霊した。

俺はずっとあの黄色い世界で、人を殺す言い訳を探してた。
その末に見つけ出した偽善に塗れた都合の良い言い訳は、果たして彼女を幸せに出来たのだろうか。
もし彼女以外の人間を選んでいたとしても、彼女は死んで見つかったかもしれない。
もし生きていたとしても、ずっと昏睡状態から目覚める事はなかっただろう。
なら彼女の死に意味が出来た今、彼女はあの黄色い世界で喜んでいると言えるのだろうか。
それを知る術はない。彼女の主観次第だ。
でも俺には後悔しか残っていない。
彼は本当に残酷な現実の中に一つだけ光を宿してくれたに過ぎないのだから。
ただ、気になることがある。
どうして俺を選んだのか、と。
それを不意に聞きたくなった。
するとどこからか声が、あのなつかしい脳に直接響く感覚が俺を襲い、こう告げた。

―僕も野球が好きだった。




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【2012/03/26 20:57】 | 小説
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満を持して先行PV第4弾「LastSmile」が公開です!!
これが公式から配信される最後の先行PVですね。1~3弾が非常に激しいテンポだったのに対し今回のこの「Last Smile」は綺麗なバラード曲です。やなぎなぎさんと言えば自分はバラード曲が挙げられるんですが、やはり澄んだ声がよく耳まで突き抜けますね。あとこの「LastSmile」が現在公開されている曲の中で最もPVが映えるな、と感じました。もちろん歌詞だけを真摯に読み取ろうと曲だけを聴くのもすごく魅力的ではあるんですが、是非PVを観てもっとLoveSongの世界観に入り込んでいただけるといいなと思います。
今回は歌詞がストレートなので「Killer Song」の様に説明描写が多いです。それでも彼らの恋を綴ったこのLoveSongにも、確かな麻枝准からのメッセージが込められています。今回はこの「Last Smile」の歌詞について考察・解釈をしていきたいと思います。是非「Last Smile」を聴きながら読んでください。

「終わりの惑星のLoveSong」であることを念頭に入れる

個々の曲に強い完結性があることは前回の曲で紹介しましたが、やはり「終わりの惑星のLoveSong」の大きな枠組みの一つであることを念頭に入れておくことは大切です。歌詞に違和感を覚える事が多々ありますがそれはこの「終わりの惑星」における独特の世界観故でしょう。それらについてまずは考えていきましょう。歌詞を挙げて説明します。



昔は熱意のある研究者で
子供たちのため世界を治そうとした



まずは根幹となるこの歌詞です。登場する少女は昔熱意ある研究者でした。そして世界の子供たちのために「世界」を治そうとするんです。この歌詞に違和感を感じはしなかったでしょうか。「世界」を治すというのはどういうことなのでしょう。そして少し遡ったところでもう一つ確認します。



間には透明な壁
悪い菌に満ちてる
誰とも触れあうことできない



少女は「世界」を治すための研究を熱心に行った結果、自らの研究の途中で「悪い菌」に犯され誰とも触れあうことができなくなった、と考えるのが妥当ではないでしょうか。では彼女が命を削ってまでしたその研究内容は何だったのか。それは恐らくこの物語の舞台である「終わりの惑星」なのではないでしょうか。つまり「終わりの惑星」は人々の研究対象となり人々の周知の惑星であったことが分かります。そして同時に「人間が住むことの出来ない腐敗した惑星」こそが「終わりの惑星」であることが分かります。自分はこの「Last Smile」を聴いてRewrite作品における此花ルチアを連想しました。彼女は自らが「地球の終わり」を迎えた後の終末世代と成る偉大な役割を得たのと同時に現代において人間として生きる資格を失いました。その「腐敗した地球」こそが「終わりの惑星」ではないかと考えます。

無力な「僕」が感じる厚い「透明な壁」と薄い「ガラス」

物語は「僕」の視点で始まり、終わります。これは今までの3曲との相違点として挙げられますね。青年は「悪い菌」に犯されて誰とも触れる事の出来ない少女に対して必死な慰めを投げかけるんです。今まで子供たちを想って生涯を投じた研究が叶わない少女に対して。その時青年はこの少女に言葉を掛けることに一種の怯えを感じていると自分は感じました。夢を失った少女が自分の何気ない同情で苦しめてしまうのではないか、憤慨させてしまうのではないか、嫌われてしまうのではないかと。歌詞の冒頭を確認しましょう。



きみを見てた
じっと見てた
そのきみに触れたい



これは青年の心の言葉ですね。この「じっと見てた」が自分にはこの冒頭で一番苦しい言葉に聞こえました。この一言が青年の少女に対する前述の怯えを象徴しているのですから。言葉を掛けてあげられない青年はじっと見つめているだけなんです。青年に少女が研究の夢を失った悲しみをすべて理解することは絶対にできないでしょう。青年は少女と共に研究していたわけではなく、少女の研究内容を「何もわからない」し聞いても「何もしてやれない」んですから。



でも僕の頭は痛くなるばかりで
何もわからない
何もしてやれない



青年は少女の隣にいるようで、ずっと遠くにいるんです。普通の青年と偉大な研究者では社会で釣り合った関係とは言えません。だからこそ「透明の壁」と表現されているんです。この青年と少女とを隔てる壁は二つ存在します。「透明な壁」と「ガラス」です。この二つは我々が見ても透明なガラスにしか見えないんでしょう。しかし青年の目には確かにこの二つはまったく違うものに見えるんです。序盤に登場するこの「透明な壁」は少女に言葉を掛ける事に怯えを感じ、好きだった少女の研究内容ですらまともに理解してあげられない無力な自分を情けないんだと感じ、ガラス越しに隣に座り、彼女に世界中で一番近くにいるはずの自分が実は少女からずっと遠い存在だったことを寂しく、そして悲しんでいる、そんな彼のこの気持ちを表現しているんです。



間には透明な壁



でも、少女だってそんな彼の必死な慰めが伝わっていないわけではないでしょう。彼らは互いを愛していたんですから。だからこそ少女は彼に言葉を投げかけるんです。ガラス越しに「ありがとう」と。



もう自分にできることはないとよくきみは泣く

でもありがとうときみは
言ってくれたんだ笑顔で
もう難しい話はなしで話そう



少女はずっと泣いていました。自らが生涯を投じた研究を断念しなくてはならないことを悔やんで。何より世界を治し子供たちを救うんだと決意した自分の信念をねじ曲げられてしまったことを悲しんで。きっとそんな少女に失望した様々な人が彼女の元を去って行ってしまったのでしょう。それでも、青年だけは少女の元へと残ってくれました。無力な自分を自覚しながらもたくさんの慰めをくれました。だからこそ、すべてを失ってしまったからこそ、たった一つの宝物だった青年を大切にしたいんだと心から想うんです。彼らのLoveSongはこの「ありがとう」の一言から始まったんだと思います。



それからのふたりは
ひたすら他愛ない話をし続けた
ガラス越しに



それからの彼らは本当に他愛のない関係を築き始めます。少女は偉大な研究者という役柄を捨て一人の普通の少女として、普通の青年と他愛ない恋を始めるんです。このとき青年と少女の間にあった大きな壁は消えたんです。あるのはたった一枚のガラスだけ。でも、これまでを一緒に生きてきた彼らにこれまで感じていた「透明な壁」に比べれば薄いガラスなどあってないようなものなのでしょう。遠くにいる彼女をじっと見つめているだけでなく、彼女の隣に立って共に歩き出せるようになったんですから。この触れあえた瞬間こそが彼らの他愛ない恋の始まりだったんです。そしてそれはほんのわずかな遺された彼女の寿命と共に終わってしまいます。それでもきっと最後の瞬間は笑顔で青年の元に。青年だって、ぐしゃぐしゃでありがらも綺麗な笑顔でさよならを告げたのではないかと感じます。そしてこんな他愛ない恋を取り柄のない自分くれて「ありがとう」と。



触れあうことなくても確かに触れあってたよ
笑って過ごしたきみのさいごまで



かの偉人を連想させる彼女の死と青年のその後

彼女の自らの研究対象によって死んでしまうことは、とある偉人の生涯をどことなく連想させます。そうですね野口英世さんです。子供たちのために投じている点も合致しています。もちろん彼女が研究していたのは恐らく「終わりの惑星」についてであって黄熱病ではありませんが、もしこの野英世氏の人生の踏襲であったとしたなら、彼女の死後青年はどうしたのでしょう。
英世氏の死後妻のメリーは彼が遺した年金でひっそり暮らして死にました。そして英世の故郷の人たちの依頼に応じて遺品をすべて記念館へと寄贈し、英世の遺志を継いで、研究成果を伝え続け、ウッドローン墓地で英世と共に今も眠っています。
青年は少女の研究を聞いても「何もわからない」ままで「何もしてやれない」と嘆いてはいますが、「代わりに何かできないか」と少女の研究を最後まで知ろうとしました。何なのかもわからない複雑な分子構図を頭に描きながら。



暇見つけ研究内容聞いてみた
代わりに何かできないかと思って



そしてその研究を知ろうと努力する姿勢が、恋する相手のことをもっと知ろうと、趣味や理想に合わせようとするどこかの世界の少女の姿を連想させますね。研究内容を知ろうとした青年のその姿も同様に一途に少女に恋をする普通の男の子に見えました。きっと少女も、そんな青年の姿に恋をしていたんだと思います。



小さな時からなんでも知っていて
きみの趣味 その理想に合わせようとした



少女はよく泣いていた、ときっと青年も少女のことを誰かに聞かれたらこう答えるでしょう。…いやちょっと違いますね。「良く泣いてたけど、よく笑ってた。他愛ない話で」といったところでしょうか。「もう自分にできることはない」んだと少女は言います。確かに自ら研究を断念することになってしまい、為す術もなくなってしまったのかもしれません。でも青年には、それを後世にずっと伝えてあげる事が出来るんです。少女が子供たちのためにと胸にずっと抱いてきた信念を、成し遂げようと生涯を投じた研究の内容を、そして多大の失望の中懸命な笑顔で生き続けたことを。かの英世氏の妻メリーを踏襲し、きっと青年も少女のために何かを遺そうとしたでしょう。それが他愛ない恋をくれた少女の最期の笑顔に応える何にも代え難い恩返しなのですから。
曲の最後にたくさんの子供たちを少女が引き連れる映像がありましたが、あれはもしかしたら青年が後世へと少女の研究内容を遺し、その研究が遠くない未来で実を結んだことを仄めかしているのではないでしょうか。だとしたらこのLoveSongは彼らの恋が、一人の偉大な研究者を愛した無力な青年が、そして一人の死にゆく少女が最期に遺した笑顔がすべて繋がり、もしかしたら涙に暮れていたかもしれない子供たちの最期を笑顔へと変えることができた温かな物語なのかもしれません。



もう自分にできることはないとよくきみは泣く

笑って過ごしたきみのさいごまで



「Last Smile」について想った事を書いていきましたが、描きながら彼らの恋をずっと想って泣いてしまいました。聴けば聴くほどメロディーが心地いい良曲になることで麻枝准の曲は有名ですが、それはメロディーだけでなく歌詞についても同じことが言えるかと思います。彼の歌詞は説明描写が多く変調の多いものがありますが、それだけに想像力を掻き立てる何かを秘めていると感じます。明日は夢の殺伐ラジオが再開されるようなので必聴ですよ。

確かに触れあっていたよ


【2012/03/22 22:06】 | 終わりの惑星のLoveSong
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Keep The Beats!Keep The Beats!
(2010/06/30)
Girls Dead Monster

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再びAngelBeats!記事です。旬が過ぎているのは分かっていますが前回の記事で割とコメントを頂けたので(´∀`*)前回はひなユイについて語りましたが今回は劇中バンドGirls Dead Monsterの最初で最後になったアルバムKeep the beats!について語らせていただきます。このアルバムはガルデモボーカル第2世代目のユイが全13曲を歌い上げまとめた一つのCDです。もちろんすべての曲は麻枝准が作詞作曲をおこないそのクオリティはkey作品の楽曲の中でも屈指のものばかりです。このアルバムをAngel Beats!作品の一つの大切な要素として考察をしてみたいと思います。(ボーナストラックの2曲は考察から省きます)


なぜシングル曲からこの7曲を選んだのか

このアルバム「Keep the beats!」には全11曲(ボーナストラック含め13曲)が収録されていますがこれまで発売されたガルデモの曲をすべて収録しているわけではありません。2ndシングルから「Highest Life」が3rdシングルから「Answer Song」が省かれてしまっています。ガルデモ曲ではこの「AnswerSong」が一番好きなので個人的には凄く残念でした。ではどうしてこの2曲を省く7曲が選ばれたのかを考えてみます。しかしここで少しだけ考え方を変えてどうしてこの2曲が省かれたのか、と捉えましょう。その理由は恐らくこのアルバムがあくまでガルデモとして、ユイ個人として、そしてメンバ一人一人としての集大成だからです。そう考えると「Highest Life」が省かれてしまった理由が見えてきます。歌詞を確認してみましょう。



ぼろぼろに泣いても もがいて叫んでも
それでもあたしたちはまた歩き出せるんだね
さよならと、ありがとう



この「あたしたち」とは一体誰なのか。ガルデモもメンバー達のことでしょうか。恐らく違います。この「あたしたち」とは死んだ世界戦線のメンバー、広げるならこの死後の世界にやってきた転生するはずの人間達です。つまりこの「Highest Life」で歌われるテーマはガルデモにとどまらず、この世界について大きく人生観について歌ったものなのです。もちろんそれは前回の記事で取り上げたように死後世界への考え方の変化、つまりガルデモとして、そしてユイ自身の成長として捉えることもできますが、どうも「あたしたち」の枠組みが大きすぎる気がします。そしてその大きさはユイが麻枝自身の人生観を代弁しているかのように自分には届きました。ユイ自身が作詞したという設定としてこの曲を書いたわけではなく、このAngelBeats!作品の壮大なテーマを伝える麻枝の集大成として「Highest Life」は描かれたのではないかと考えます。もしユイが書いた設定ならゆりっぺは恐らくこの曲を歌うことを禁止しているでしょうし。この人生観はゆり達戦線にとっては反逆となりますよね。



生きてみてもいい そう思えたから
生まれてきたはずでしょ?
やっぱよかったな 人って美しいな そう思える場所に今
コンパスを合わせてくる


LaLaLaLa Happy life! Go!
LaLaLaLa Take me with you!
LaLaLaLa Highest life! Go!
LaLaLaLa Go with me!



そしてその反逆こそがこの世界ではあるべき姿であることをユイは自らの精一杯を成し遂げる生き様で音無やゆり、そして日向へと伝えました。生きることは素晴らしいんだと、日向は12話「Change the world」における音無の演説の後にそのユイについて触れました。

音無演説

あったんだよ。ユイはそれを見つけた。
俺みたいな人間の屑のまま死んで来たやつでもさ、この世界でそれを与えてやることができた。




音無の作戦に加担するだけの意味でユイに告白したわけではないことは前回の記事で語りましたが、そのはっきりした答えはこの言葉に詰まっている気がしました。日向は音無の死後世界を卒業すること、ユイの精一杯成し遂げる強さを肯定したんです。そして自分が与える事が出来たその強さは、この世界で現世へと持ちかえるべきまた別の「一番の宝物」なのではないかと思うんです。劇中歌「一番の宝物」における歌詞の一部はこの頑なな強さについて触れています。孤独であっても、死にたくなったとしても、彼女の心には「死んではいけない」のだと声が聞こえるんです。彼女が得た強さが心の奥に温もりを与えるんですから。



どこまでもゆくよ ここで知ったこと
幸せという夢を叶えてみせるよ
きみと離れても どんなに遠くなっても
新しい朝に あたしは生きるよ

ひとりでもゆくよ 死にたくなっても
声が聞こえるよ 死んではいけないと
例え辛くても 寂しさに泣いても
心の奥には 温もりを感じるよ



かなり話が逸れてしまったので戻します。「Highest Life」がこのアルバムに収録されていないのはこの曲自体がAngelBeats!作品で伝えたい壮大なテーマの集大成であるが故です。これはガルデモの成長という枠組みを大きく超えすべての人間へと伝えていることに由来します。では「Answer Song」についてはどうでしょう。この「Answer Song」はこのアルバム発売後に登場したラストシングル「Last Song」における表題と同様の「Last Song」と呼応する曲となっています。いつか一緒に歌ってみたいと願うユイに対しその声をどこかで聴く岩沢、そしてその願いを叶えるユイ。ガルデモの世代を超えた夢の共演ですね。



「今も聞こえてるこの歌声はあなたの声なんだよ?
 いつか一緒に歌ってみたいな
 その日を楽しみにしてる」

Ah 少しの間待ってくれないか
Ah どこかで呼ぶ声がするんだ

Ah ようやくふたりきりになれたな
Ah おまえの唄も聴かせてくれ



つまりこの「Answer Song」は「Last Song」とセットになり得るんです。そしてこの歌詞における問答はユイと岩沢の願望と成就の成り行きを物語として挿入し、ガルデモの集大成と言われると少し考えます。あくまでこのアルバム、そしてAngelBeats!とは彼女たちの成長をテーマとして掲げているんです。あと「Answer Song」についてはもう一つ大きな要因がありますがそれは次項で詳しく説明します。

全13曲を岩沢ではなくユイが歌う意味

このアルバム「Keep the beats!」に収録されている曲はすべてボーカルがユイになっています。岩沢の1stシングル「Crow Song」の3曲すべてが収録されてはいますがすべてユイがカバーして収録されています。レビューを見るとこのアルバムの物足りなさに岩沢の歌声が収録されていないことが挙げられています。確かにこのアルバムはガルデモの最初で最後のアルバムであるのにもかかわらず岩沢の入り込む余地が作詞作曲しかないのは寂しい気がしますね。しかし自分はあえてこの物足りなさに考察を入れていきたいと思います。だって岩沢の余地がないことが寂しいことだったことは、アルバムを作った麻枝さんだって当然思ったでしょうから。そうするに値する理由と意味があるのだと考えました。もちろんその後のLiSAさんのデビューを考えて、というのも要因にはあるでしょうがもっとAngelBeats!作品の一部として考えてみましょう。つまりこのアルバム「Keep the beats!」が劇中の物語の一部であるという考え方です。

まずこのアルバムは彼女達ガルデモによって劇中に作られたものだと仮定します。死後の世界では商業的にCDを売りだすことはできないでしょうからあくまでセットリストを考えたとします。岩沢が成仏してしまった後、彼女達は自分たちの曲をこの死後の世界において遺そうと思うんです。しかし岩沢は既にこの世界にはいないため彼女の曲をユイがカバーすることにします。しかしユイは岩沢の力量を十二分に知っています。そして同時に彼女は岩沢を踏襲することに一種の怯えを感じているんです。それは「Answer Song」における歌詞に表れているんです。



倒れそうだ もう何時間ギター弾いて歌ってんだ
でもなかなか足を止めてもらえない
なら叫んでやる 人の苦悩を生きていく理由を
だけどこのあたしじゃおこがましい そう思っちゃうよ

今もきこえるその歌声は切なくも力強く
そこまであたしに歌えないよ 遠すぎてつかめない



何時間もギターを弾いているのは恐らくアルバム収録のため何時間も曲を歌っているからでしょう。そしてセットリスト順に収録を終え、次に「人の苦悩を生きていく理由」を叫ぶんです。この叫びは恐らく「Alchemy」ではないでしょうか。岩沢はこの「Alchemy」において人生における苦悩を人間が生きていられる時間は有限であることと捉え、その有限な時こそが人間が輝き生き続ける理由なのだと考えました。そんな歌詞に大きな意味を持つ曲をユイが代わりに歌うことを「おこがましい」「遠すぎて掴めない」んだと弱音を吐いています。

つまりこの「Keep the beats!」が劇中でセットリストが組まれたものだとしたら、すべての曲をユイが歌うことがむしろ自然な流れなのではないでしょうか。そしてユイが岩沢個人として売り出されたastシングル「Crow Song」のすべての曲をカバーすることで、彼女自身がガルデモのボーカルとして大きく成長することを意味するんです。「Answer Song」の歌詞において岩沢の限界をユイが通り越すことを裏付ける歌詞があります。すべての曲を歌い切りアルバムが完成した時、彼女は本当の意味でGirls Dead Monsterのボーカルとなるんです。「Answer Song」にはこのガルデモの成長を裏付ける答えが詰まっているんですよ。



やがて涼しい風が吹いてた 汗も乾いてた
本当に空の上まで来ちゃったようだよ



このアルバムに岩沢自身の歌声は収録されていません。しかしこう考えたとき、このアルバムの中には確かに岩沢の息吹を感じます。例え歌声がなくたって、彼女はガルデモを始めた初代ボーカルだったんです。そして彼女の存在はユイの踏襲を経て昇華されました。だってユイの歌声を聴いて皆思うはずなんです。「こんなすげぇボーカルが尊敬するようなボーカルが少し前にいたなんて...!!」って。ユイが岩沢の作った曲を歌うことには大きな意味があったんですよ。セットリストの最後に「My Song」を入れたのは、きっと「My Song」が岩沢自身を歌った歌詞だったからでしょう。この曲を歌いきることが出来たことが、彼女にとってガルデモとしての成長、岩沢を越すことを意味したんです。そしてそれを裏付ける「Answer Song」はこのアルバムを作った後に作詞されたものなんだと考えます。だからアルバムには入ってないんですよ。

こうしてAngelBeats!の放送が終了し、ガルデモが解散して1年が経った今でも自分の中で彼女達の歌声は魂に刻みつけられたままです。それぐらいAB!LOVEな自分です。ガルデモは永遠に不滅なんですよ!

ガルデモ解散2


【2012/03/21 04:14】 | key
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氷菓ビジュアル1

季節はもう冬から春へと移って、現在放送中アニメも佳境を終えそれぞれが終盤へと突入しているかと思います。そろそろ来期観るアニメを決める時期ではないでしょうか。既に様々なアニメ制作者からイメージビジュアルは発表されているかと思いますがこの「氷菓」もその一つです。来期自分はこの「氷菓」を推したいと思っています。出来れば1話1話のレビュー記事や考察記事も書いていこうかと企画してまして、京アニ制作アニメの中でも屈指の作品に仕上がっているのではないかと非常に期待しているところです。ではどうしてこの「氷菓」を推すのか。わずかながら説明させていただきたいと思います。詳しい「氷菓」の内容に関する説明は公式ホームページにてご確認ください。


原作が小説の形態を取る「氷菓」

来期は特に目立つ傾向ではあるんですが、最近のアニメはライトノベルが原作と成っているケースが非常に多いんですね。春放送の「ソードアート・オンライン」「織田信奈の野望」2期「輪廻のラグランジェ」等がそれに当たります。しかし前期放送されていたP.A.WORKSが制作した「Another」は綾辻行人さんの小説が基となりました。「Anohter」はその作画のクオリティの良さもですがしっかりとした異色のホラー作品として高い評価を得ていたと思います。
もちろんライトノベルのように手軽に読める内容やテーマを扱った作品も良さは有りますが、ストーリーのしっかりした小説という形態を取った物語が原作である場合にはそのテーマはよりはっきりと鮮明に見えてくるかと思います。ライトノベルは読者への娯楽要素・非現実感を提供する場合が多いと思いますが、本格的な小説はまず作者の伝えたい明確なテーマが合ってそのテーマを伝える媒体としての役割を重としますから。
つまりこの「氷菓」にもそれを期待するわけです。原作を本格的な小説とすることによるテーマの明確さ。来期のアニメが特にライトノベル原作のものが多い中で「氷菓」は前期の「Another」の様な立ち位置を持っているのではないのでしょうか。それは周囲の作品とのギャップを生み付加要素になり得ると思います。

京都アニメーション制作であることに期待してしまう要素

「氷菓」は京都アニメーションが制作することになっています。一時期は「ココロコネクト」を次回作に掲げるのではないかという憶測も飛びましたが誤報だったようですね。さて京都アニメーション略して京アニといえば「涼宮ハルヒの憂鬱」作品や「らき☆すた」そして「Kanon」「AIR」「CLANNAD」といったkey作品のアニメ化、最近で言えば「けいおん!」作品など数々の名作を生みだしてきました。その跡を継ぐ作品がこの「氷菓」というわけです。京アニがアニメ化するにふさわしいしっかりとした原作のスタンスを持ち、原作者の米澤さんも多大な協力をおこなっているようです。
京アニが制作するアニメといえば…そうですいわゆる泣き要素ですね。どうしても京アニと言ったらそれを期待してしまいます。key作品の原作が非常に人間ドラマ色が強くそれを強みにアニメ化したという立ち位置は分かりますが、自分が驚いたのは「けいおん!」作品における泣き要素です。「けいおん!」作品は4コママンガ群が原作となっており非常にコメディータッチの強い作品ではありましたが、最後の文化祭が終わったその後で彼女たち4人の成長と、それを見送る1人の後輩との別れを軽音部という部活青春アニメとしての形で最後にはっきりと提示してきました。
今回の「氷菓」も古典部という部活青春アニメとしての要素を継承しつつ、個性豊かなキャラクター達の登場ということで泣き要素はやっぱり期待したいところですね。自分はすごく涙脆いんですよ(´・ω・`)

登場人物とビジュアル、そして演技

作画については問題ないでしょう。あの京アニですから大コケする要因に作画は恐らく上がりません。PVを見ていただければお分かりかと思いますがぬるぬる動きます。ええもうぬるぬると。
「氷菓」の主な登場キャラクターはキービジュアルの4人組。それぞれがそれぞれ個性を持ってかっこかわいい面々ですね。それぞれのキャラクターに見合った声優さんが演じていらっしゃるかと思います。主人公奉太郎を中村悠一(ゆーきゃん)さん、親友里志を阪口大助さんが…おいちょっと待て。そう思った方が大多数かと思いますが仕様です。いや仕様かは分かりませんがどこかの不良二人組を思い出すような、そんな感じです。しかしゆーきゃんツイッター情報によると「それと便座カバー」ネタは出ない模様です。京アニ繋がりということでその線が消えたのはちょっと残念ではありますが…。そしてえるを佐藤聡美さんが、摩耶花を茅野愛衣さんが演じます。この辺もどこか京アニ繋がりを感じますね。…と自分でも知っているような大物のキャストさんが演じられるので演技についても問題ありません。ゆーきゃんが不良(ワル)なキャラを演じられるということで今から悶え苦しんでおります←

原作とアニメ化、シリーズ構成

自分はこの「氷菓」を映像的にも楽しみたいと思いまして、原作を既読して挑みたいと思っています。そう思って本屋に立ち寄ってみたんですが…「氷菓」自体は結構薄めの小説でした。というのも原作者である米澤さんはこの古典部における物語を「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」「ふたりの距離の概算」と現在5シリーズで展開しているんです。自分はまだ読んでいないので分かりませんが、恐らくアニメ化されるのはこの「氷菓」だけではなく古典部シリーズすべてだと思われます。しかしまだ原作が未完であるため「けいおん!」作品と同様に大幅な改変が為されるのでしょう。しかし原作者が多大な強力を寄せているようなのでひどい形で終わりを迎える事はないと思います。シリーズ構成は賀東さんで「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」作品のシリーズ構成を手掛けており、未完の作品も綺麗な形で終えることには自分の中では定評があります。


今作「氷菓」はミステリーと名を売っているわけなんですが京アニでミステリー作品は初の試みですね。青春ドラマと部活ドラマが合わさった「けいおん!」作品にさらにミステリー要素を絡めた「氷菓」はまさに前期「Another」のミステリーホラー作品としての異色な立ち位置を継承しかつ京アニ作品屈指の青春ドラマ作品になるのではないでしょうか。


氷菓 (角川文庫)氷菓 (角川文庫)
(2001/10/31)
米澤 穂信

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【2012/03/17 22:20】 | アニメレビュー
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3月15日発売になったというスマホとやらを買いました。色々と違いはあるみたいでしたが一番新しいということでこの青を購入(´∀`*)
タッチタッチする携帯はすっごく憧れだったわけで初めてこれを操作してみましたが…なにこれむずいオフ会やら友達やらで持ってる人のシュッシュと過敏な動きを自分も真似してみたいですが…俺の動きはぎこちないのでとてもじゃないですが人に見せられませんね(;^ω^)これからだんだん馴染んでいくことを祈ります(´・ω・`)
あと初期で付属していたアプリがいらないのばっかだったのでポイポイポイポポポイポピーしたところ…残ったアプリが少なすぎてひどく殺風景になりましたorz 何かおすすめのアプリでもあれば教えてくれると嬉しいです。ちなみに待ち受けは俺の彼氏でもあるリラックマさん(実写3D)です。非常に愛苦しいため毎日を生きるのがつらいですね。

さて、先日「終わりの惑星のLoveSong」公式ツイッターアカウントで重要な情報をキャッチしました。どうもこのアルバムに関してニコニコ生放送をおこなうようですね。

ニコ生予告

全曲が視聴できるうえに初公開のPVとだーまえ、そして大学の友人でありHeroの条件の作曲者でもある中川さんとの対談…これは見るしかありませんね。個人的には全曲視聴が気になります。すべての曲の雰囲気を掴めるっていうのがおいしいです。ただ自分はプレミアム会員じゃないので追い出されないかが心配です(´・ω・`)みんなでひしめき合って観ようね。誰か俺を膝の上に乗せて観て下さい…(´;ω;`)
これはフリートークとありますが…やっぱりBGMがこのアルバムの全曲ってことになるんでしょうか?その上でフリートークが炸裂ですかね。曲の出来た経緯や歌詞について触れてきそうではありますが核心はやはり自分たちで、というスタンスだと思います。ネタバレがぁぁと気にする必要はあまりないかと思いますので皆さんで一緒に観ましょうです(´∀`*)

あと最後にまた私情を一つ。自分は春から関東に引っ越します。イベントとかも参加しやすくなるかと思います。関東勢の皆さん仲良くしましょうね!←

【2012/03/16 01:00】 | にちじょー
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song03b.jpg

前回の予告通り今回は再び「終わりの世界から」について考えてみたいと思います。これは皆さんもご存知のとおり「終わりの惑星のLoveSong」における始まりの曲です。しかしプロローグ曲であることに固執し過ぎると前が見えなくなってしまいます。何故麻枝さんはこの「終わりの世界から」をプロローグ曲としたのか、その意図をしっかりと確認したうえで「終わりの世界から」もLoveSongの一作品であること、特質し過ぎたものではないことを前提にして考えていきます。

過去記事(文章中の「以前の記事」とは次の二つを指します)
「終わりの世界から」始まった破滅への恋
「終わりの世界から」におけるタイムリープを考える

「終わりの世界から」が始まりの曲である所以

何故「終わりの世界から」がプロローグと成り得るのか。それは終盤にかけての描写がすべて世界の崩壊へと至っていないからでしょう。これは以前の記事でも書きました。他の楽曲「Killer Song」「無敵のSoldier」「きみのairplain」の世界においてはどこか世界に欠陥が見られます。しかしこの「終わりの世界から」においても終盤の世界は一面灰色の世界へと変化し桜の散る平和な世界の痕跡はなくなってしまっています。つまりこの曲だけは平和な現代からすべての楽曲に見られる世界の崩壊へと至る経過が描かれていることになります。(細かい描写は少女がばらばらな時空に吸い込まれてしまうことしか描かれてはいませんが)実は麻枝さんはこの二つの世界(「平和な現代」と「一面灰色の世界」)がどちらも描かれているという理由だけで、この曲をプロローグとしているのではないでしょうか。ということは「終わりの世界から」における少女が第三者として他の楽曲の世界を俯瞰しているという仮定は誤りだったということです。俯瞰者と成り得る人物は恐らく何者でもなくこのアルバムの購入者なのでしょう。「終わりの世界から」の少女と他の楽曲との関連性は登場人物には恐らく存在しません。共通するのは、13曲を通して描かれる壮大な伝えたいテーマだけなのでしょう。「終わりの惑星のLoveSong」において「終わりの世界から」を特別視することは解釈する上で少し危険な気がしたのでこの項を設けました。「終わりの世界から」もただ13のうちの1つである、それだけなのです。

個々の完結性を「終わりの世界から」にも見出す

前回の記事で個々の曲は楽曲の中で物語を完結させていることを指摘しましたが、それは恐らく「終わりの世界から」においても同様です。前述ですが繰り返します。この少女の旅(リープ)の目的は再び少女の恋した少年に会うことでした。



そこで無邪気に笑ってる
きみに会いにここから旅を始めた



しかし少女は一体どこにリープするのでしょう。以前の記事ではそのリープ先こそがこの先の12曲の世界だと言いましたが恐らくこの説は誤りです。リープ先はこの一面灰色の世界よりも過去に遡る形で、でしょう。何故なら少女がまた会いたいと願い少年は「そこで無邪気に笑ってるきみ」なのですから。少女が今までを生きてきた時代における少年でないと意味がないのです。それは過去へリープした少女が過去における少年を少女だと認識してもらえなかったことに繋がるのでしょう。つまり「Killer Song」」「無敵のSoldier」「きみのairplain」における世界にはリープしません。あくまで「終わりの世界から」における世界の中で過去へとリープするのです。「終わりの世界から」の世界はこの1曲で完結しているのですから。

一面灰色の世界を少女のリープ能力と併せて考える

「終わりの惑星のLoveSong」全体における「終わりの世界から」を考えてきましたが、この項からは「終わりの世界から」の歌詞自体について考えてきましょう。この曲の微妙なところは終盤に見る「一面灰色の世界」についての解釈です。と、その前に少女のリープ能力について再確認します。少女は禁忌(過去に生きる少年に自らが未来から来たんだと打ち明ける事)を犯すことで「ばらばらな時空」へと吸い込まれ、「一面灰色の世界」へと飛ばされますが、前述の通り少女は自らのリープ能力では最初から最後まで過去にしか飛べないようです。禁忌を犯すことで能力が変化し未来にも飛ぶなんてことは出来ません。そして過去へリープしても過去における自分と一体化するわけではなく過去における自分を抹消し、その立ち位置に未来の自分を据え置くのです。
では本題。「終わりの世界から」における「一面灰色の世界」とは一体どこか。それは荒廃した未来です。そして同時に「惑星の終わり」です。少女のリープ能力の特徴の一つであった容姿の変化に注目します。彼女は過去に飛んでもその容姿は未来のものと同様です。過去の自分と一体化するわけではありませんからね。では「一面灰色の世界」における少女はどうでしょう。この少女はもはや少女ではなく一人の女性として成長し、大人っぽい印象ですね。ということは未来に飛べない少女とこの女性が同一人物であるなら能力を使わずその地で暮らし時代を進めていることになります。つまり本当のことを伝えた少女は「ばらばらな時空」へと吸い込まれ、このPVに描かれている「一面灰色の世界」(旅人の身なりをした女性が映る一面灰色の世界)よりも数年前に飛ばされ、そしてその地で数年暮らし、PVに描かれた「一面灰色の世界」へと至るんです。歌詞で確認しましょう。



ぼろぼろになってほんとを伝えた
ばらばらになった時空に吸い込まれていく
そして目覚めたらそこは一面灰色の世界



歌詞は続きますが自分はここで話が一度切れると思いました。ほんとを伝え、ばらばらな時空へと吸い込まれ、目覚めるとそこは一面灰色の世界。つまり少女がばらばらな時空の先に見た世界は既に一面灰色の世界だったようです。



手に持ってたのは一枚の古びた写真
こんな色をしてた時代もあったんだ
そこで無邪気に笑ってる
きみに会いにここから旅(リープ)を始めた



一面灰色の世界に至って気づくと手に古びた写真を持っていた…と考えられなくもないんですが、少女の服装がどこか旅人のような身なりであるのが気になります。これを根拠に自分は「目覚めた瞬間」と「古びた写真を持っている瞬間」には数年、数十年の月日があったんじゃないかと考えます。少女のリープ能力は過去の自分との一体化ではなく未来の自分の据え置きであることをこのばらばらの時空転移による一面灰色の世界への移動でも同様に考えます。ですから一面灰色の世界に到達した瞬間はまだセーラー服を身につけており、数日、数年の間に旅の支度、そして少年への気持ちの整理をしたんだと思います。でないといきなり旅を始めようとは考えないでしょう。



また笑えるかな あたしこの世界で
きみの写真は置いたままで歩き出す



少女は古びた写真を見ることで少年への想いを再確認しました。笑い会えるってすごく幸せなこと。それを教えてくれた君、小さな時からなんでも知っていていつでも趣味その理想に合わせようした君をやっぱり大好きなんだってことを数年ずっと考えてきたのでしょう。少女が思い出す君はきっとどこまでも悲しそうな表情をしていました。それは過去に生きる少年。彼は近い将来、少女とは違った年上の女性を好きになるはずなのに、行方の知れない少女をぼろぼろになって探すんですから。



ぼろぼろ泣いてきみは探していた
突然いなくなった私の面影を

ぼろぼろになってあの日を探していた
ばらばらになったふたりをつなごうとした



自分はまた春が来て君がここを発つと決めた日、「もしあなたがあの人だったらよかったのに」と残した少年の顔は今にもぼろぼろになりそうながらも、必死に隠そうとする苦い笑顔だったように感じるのです。そんな笑顔だったからこそ、少女は「笑い合える幸せ」を君から教えてもらい、ほんとのことを伝えようとするんです。この後自分がどうなるとも知らずに。そんな少女の勇気が、少女が見る最後の君を笑顔に変える事が出来ました。確かに少女の胸の内にいる彼女の行方を探す少年はどこまでも悲しそうな顔をしているかもしれません。それでも最後に見た少女の想いと決別しようする大人びた少年の表情はどこまでも笑顔なのでしょう。ずっと探し求めた最愛の少女を見て、待ち焦がれたその再開に喜んだ最高の笑顔を少女に向けて。そんな笑顔を最後に見たからこそ、少女は旅を始めようと決意するんです。もう一度彼に会うために。きっともう一度少年に会える確率は計り知れないほど低いのでしょう。それでもまた彼と笑い合うために少女は無邪気に笑う少年の写真を置き、「少女の今を生きた」少年へと会うため旅(リープ)を始めるんです。その出会いが叶ったのかどうか、それはこの歌詞からは読み取れませんが、一面灰色の世界の少女の旅立ちからの長いその尾を引く映像から、自分はどこか悲しいような寂しい気持ちを覚えます。 



また笑えるかな あたしこの世界で
きみの写真は置いたままで歩き出す



「桜散る平和な現代」と「一面灰色の世界」の境界線

この「桜散る平和な現代」と「一面灰色の世界」の境界線は少女の禁忌とばらばらな時空に吸い込まれることに違いありません。しかし少女の禁忌がこの一面灰色の世界を創った原因なのかは分かりません。もしかしたら少女の現代からこの一面灰色の世界への変化は近い将来起こり得る事だったのかもしれません。これらの歌詞からでは一面灰色の世界が創られる契機が分かりません。「惑星の終わりの根幹」はやはり13の楽曲をすべて聴いた後にこそ分かることなのかもしれません。



「終わりの世界から」はすごく歌詞がストレートな気がして、その根幹になる一面灰色の世界における表現が非常にあいまいで抽象的です。だからこそこうして解釈の幅が広がるわけなんですが。今思えば前回の考察のタイトル「終わりの世界から始まった破滅への恋」というのは的を射てしまっていたのかもしれません。今作のテーマは「破滅への恋」ではありません。「KillerSong」においてはその破滅は見れなかったように思いますし。ですが必ずしもすべてが成就するというわけでもなさそうです。「無敵のSoldier」の末路が成就と結び付いたとは言えそうも有りません。ならば今回のこの「終わりの世界から」始まった、少女のリープを始めとした長い長い旅の末路が破滅へと向かってしまったのだとしても何ら不思議ではありません。

【2012/03/10 20:29】 | 終わりの惑星のLoveSong
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Angel Beats!-Heaven’s Door 3 (電撃コミックス)Angel Beats!-Heaven’s Door 3 (電撃コミックス)
(2012/02/27)
麻枝 准

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最近AngelBeats!のマンガ3巻を購入しました。皆さんも読みましたでしょうか。この3巻の時点ではAB!本編にはまだ触れられておらずその前日譚をマンガ化しています。そしてそれは「AngelBeats! TrackZero」とは少し異なる他のメンバーとの結成、ガルデモの結成を含めた、いわばAngelBeats!の総決算となる作品に仕上がっています。非常におもしろいです。個人的に大山君がすごく活きてるなと思いました。彼は個性がないことを卑屈に感じる必要はないと思いますね。ホントにそれが個性として活きていると、目立ってるなーと思いますし。…そうですね!ショタですっごく可愛いと思いますよ!←

AngelBeats!の感想が二極化してる理由

AB!は自分がBDをフルマラソン出来た初めての作品です。この作品の制作が決まった頃から買うことは決まっていましたが。keyのオリジナルアニメということでその仕上がりは非常に楽しみでした。しかしあまり世間では全員が全員面白かったという印象はなかったようです。自分は今まで観たアニメ作品では随一だと思っていますし、これからもそれは揺るがないと思います。ではAB!が万人受けしなかったのは一体何故なのか。それは明らかな描写不足だと思います。この点は認めざるを得ないと思いますね。でも自分は逆に、というかAB!を面白いと感じた方々は恐らくこの描写不足故に面白いと感じたんだなと思いました。だって色んな解釈ができるじゃないですか。AB!を愛している皆さんは非常に想像力豊かで素敵な方だと思います。実際自分のAB!仲間さんはホントに素敵な人ばかりでした。同人活動もこのAB!から始めた自分ですが一番key作品ではサークルの数が多かったように感じます。

最近アニメをすごく受身で見ている人が多いと思ってます。描写の説明は、伏線は、必ず後で登場人物から説明が、明らかな表現が見つかるんだと期待しているんです。だからこそ伏線が少なく、それでいて物語の根幹を揺るがすような大きなものばかりで構成されているものは一般的に面白いと言われますし、その逆は面白くないと言われるんです。ちょっと待ってください。アニメだって立派な創作の一つなんです。確かに商業向けに作ることが大切なものですがその作品の説明をすべて受身で待ち構えていては楽しくないでしょう。伏線、なんて大げさなことを言いましたがそんなものなくたって、自分でそう思い込んだならそれは物語の伏線となり得るんですよ。

ひなユイ、野ゆりが理想のカップリング

それを踏まえて今回取り上げるのはAB!の描写不足の中の一つ「ひなゆりなのかひなユイなのか」ということです。是非「一番の宝物」を聴きながら読み進めて下さると嬉しいです。日向はAB!作品の中では10話「Goodbye Days」においてユイに愛の告白をし、死後の世界から卒業させました。一見このままだとひなユイのカップリングが成立しそうではありましたが11話「Change the world」において死んだ世界線線の解散をゆりに宣告されたとき、トラゼロからのAB!読者はその伏線を回収しつつひなゆりにも傾きつつあったわけです。もしかしたら日向は10話でユイに告白したのは音無の作戦に加担しただけで恋慕を抱いていなかったのでなないか、と。そんな悲しいことは有りません。それではユイにゃんが心の底から語った「結婚」への願望をすべて聞き流していたんだってことになってしまいます。自分はもうこんなことを文章にするだけで泣いてしまいます(´;ω;`) だからこそ、自分はひなゆりよりもひなユイを推したいと思っています。ゆりっぺは野田君と幸せになってほしいです。彼はこのAB!1話から最後まで本当に一途な男の子でした。彼の世界は常にゆりっぺを中心に回っていたんです。そんな彼をもっと掘り下げてほしかったですね…13話は野ゆりで泣かされると確信していましたから。ゲーム化されたなら是非野田君を幸せにしてください。お願いします。

可愛いですよね日×野本少なくて残念です(´・ω・`)

一番大人だった日向、一番子供だったゆり

この物語の一つのテーマとして彼らの成長が挙げられるかと思います。その成長の意味合いを自分は「死後の世界への見方」だと捉えました。それを前提に考えていきます。
日向は死んだ世界戦線の初期メンバーでもあり、ゆりっぺの傍に誰よりも長く居た存在です。そんな彼だって最初は神への反逆を誓った仲間でした。…果たして、本当にそうでしょうか。この戦線メンバーの中に神への反逆を本当に望んでいた人物はいたのでしょうか。自分にはその強い想いを感じられませんでした。唯一それを感じ取ることができたのは、紛れもなくゆりっぺだけです。そもそも日向がこの戦線に入った理由はゆりっぺをいつまでも笑っていられるように傍にいるためです。これは確かにプロポーズの様に見えなくもないんですが、自分はゆりっぺの父親の様なスタンスだなと感じました。トラゼロを終えてしまえば日向はまた主人公の取り巻きの一人に戻ってしまい、その想いを垣間見ることは出来ませんが、彼はこの戦線メンバーの誰よりも先にこの世界の存在理由に気付いていたのではないかと思います。それを仄めかすトラゼロなのではないでしょうか。そしてこの世界の存在理由に最後まで気付かなかったのもゆりっぺです。彼女はこの戦線のリーダーであり、生前では弟たちの面倒をみるお姉さんだったようですが、戦線メンバーの中で誰よりも幼く自分の目には映りました。逆に日向はゆりを最後まで面倒を見ようと決意し、戦線の卒業式を親友の音無へとすべてを託したその姿勢が誰よりも大人びた姿に自分には映りました。

ゆりっぺとは相対する死後世界でのユイの生きる姿勢と日向自身の成長

やはり恋に発展するわけですから、音無君とゆりっぺには感じない何かがユイにゃんにはあったんだって思います。それは恐らくユイに一番顕著に見れた死後の世界での姿勢だと思います。
ユイの死後の世界での姿勢はゆりっぺのものとは対立し合うものですよね。ユイはこの死後の世界で叶えられなかった生前の心残りを解消しようとしています。これは音無・天使の考えるこの世界の存在理由である「魂の救済場所」としての役割を果たしていることに繋がります。対してゆりっぺはこの世界で青春を謳歌することに反発する姿勢です。確かに青春を謳歌してしまえばこの世界から卒業することを意味するのですから神に反逆することが叶いませんからね。作中でもゆりっぺはユイを邪見に扱っていたように感じます。そもそも会話するシーンはほとんと皆無ですよね。それはこの相対する生き方に由来するのかもしれません。さて、では日向の姿勢はこのどちらなのでしょう。自分はユイの生き方こそが日向の考えに近いのではないかと思います。日向は、理不尽な人生を与えた神に反逆したかったわけじゃない。むしろこうして感じられなかった青春を今実感できていることに感謝しているんだと思います。だからこそユイにゃんの全うする死後世界での生き様に共感したんだと。その共感こそが日向がユイに惹かれる根本だと考えます。

ユイへの共感が嫉妬へ、そして恋の感情へ

10話の感想に「ユイの相手役が音無じゃなかったら良かったのに…」というのがよくありますが、自分は逆ですね。むしろ音無でなければ告白への伏線にはならなかったと思います。日向がユイへの恋を感じたのはどこだったのかを考えます。やはり作中で描かれる10話以前のひなユイは友達止まりのような気がします。問答はすごく夫婦漫才にも感じますが。となるとやはり注目すべきは10話です。自分はひなユイの恋慕感情は10話のAパートに初めて生まれた感情だと思います。その具体的なシーンは…野球を練習する傍で日向が野球ボールをどこかで拾うシーンですね。ここが間違いなくひなユイの誕生の瞬間だと思います。何故なら、これは恐らく日向の音無への嫉妬だからです。この嫉妬こそがユイへの共感を恋感情へと発展する契機となるんだと思います。

ひなたんの足ぺろぺろ(^ω^)

傍からユイの幸せな表情や声を聞くと、胸が痛んだ日向は音無と野球勝負をするんです。自分で納得したかったのではないでしょうか。ユイの相手役にふさわしいのは音無ではなく俺だと。それを確認したいがために大人げない野球での一球勝負をするんです。そして誰よりも大人だった日向は音無が戦線を卒業させることにも気づいていました。でもユイだけは自分の手で卒業させてほしいんだと願ったのかもしれません。日向の様々な願望や想いを総決算する意味を込めて、「本気の野球」と「フルスイング」なのでしょう。ですから10話のAパートは相手役が日向ではだめなんです。誰よりも日向と仲の良かった音無であったこそ日向はユイへの恋に気付き、告白をするんですから。今思えば、「これなのか?」に始まった日音はこのフルスイングのための伏線だったのでしょうか。

音無の言う「本気の野球」

日向の総決算「フルスイング」


確かに日向のユイへの告白はすごく唐突だったと思います。あの流れだったら音無が告白したほうがすっと流れたのかもしれません。ですがこう考えたとき、やはりユイの相手役は日向なんじゃないかと自分は思うわけです。ユイはこの死後の世界では何事にも真剣に向き合ってきました。ガルデモだってちょっとした憧れだけでは最後まで全うすることはできなかったでしょう。ギャグキャラ要因であった彼女にもこの死後の世界で大きな成長を垣間見ることができたように思えます。それが10話における日向からの告白によって認められたのではないでしょうか。前述の通り日向がユイに惹かれた理由の根幹は彼女の生き方そのものです。告白は同時に彼女の頑張りを認める意味合いを込めてあるんだなと思います。麻枝さんと監督の岸さんは音無と天使・ゆりの物語である故に戦線メンバーの卒業を切ったと仰っていましたが、このユイの卒業だけはカットしなかった所以はここにあると考えます。彼らの成長は「死んだ世界線線における考え方の変化」であると感じさせられたのではないでしょうか。そしてそれはこのユイの前向きな生き方に何よりもはっきりと描かれてました。



ここまで書いておいてなんですが…もちろんひなゆりが駄目だなんてそんなことはありません。トラゼロでは確かにそう見えましたし、日向の中でゆりっぺの存在は非常に大きいものだと思います。あ、もちろん日音も有りですよ?大ありです。むしろノマカプじゃなかったらこのCPを是非推したいところです←
初めてのAB!記事が書けてなんだか嬉しいなうです!ずっとAB!については触れたかったのですがアニメ放送も終わって1年経ってしまい機会を失っていました(´・ω・`)こうして書ききることができて良かったなってほっとしてます。本当は「一番の宝物」やらガルデモの曲についても色々と思うことがあるんですが…それはまたの機会ということで。AB!アンチだった方も是非もう一度AngelBeats!を考えてみてほしいと思います。決して一筋縄ではいかない麻枝ワールドですから!



Keep The Beats!Keep The Beats!
(2010/06/30)
Girls Dead Monster

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【2012/03/09 00:19】 | key
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公式RT

↑きっと多くの方はこちらのツイートをご覧になってこのブログにも足を運んでくれたのだと思います。本当にたくさんの方々に訪問していただいてすごく嬉しいです。ありがとうございます。もちろんこのツイートが流れる前からこのブログを見に来て下さっている方々にも重ねてありがとうございます。最初は「どんな考察かなぁー」と期待を膨らませてURLをクリックしたんですが……あれ?これ俺のブログじゃね?と頭が真っ白になってしまいました。まさか公式の方がこのブログを見て下さっていたとは思いもしなかったもので…(; ・`д・´) もうベッドの上でめっちゃはしゃいでましたはい!← アクセス数も過去このブログ始まって以来の最高人数でした。さらにキャッキャはしゃいで皆さんがどんな感想持ったのかなー…と情報網を張り巡らしてみると「こんなに一曲で考察できるの凄い」だとか「これからも応援してます」だとか「無敵のSoldierリズム難で終わりの世界からの方が好きだったけどこっちのほうが興味持てた」だとかすごく温かいコメントを頂けてホント嬉しくて涙が出ます…(´;ω;`)
この考察も壮大な麻枝ワールドを理解するうえで足がかりになっていただけたらなと思って始めた記事ですのでこのようなあったかいコメントが頂けるのは本望です。たくさんの方々が見ていると思うと緊張しますが、これからも皆さんが麻枝さんのLoveSongを深く考えられるような記事を書いていきますので是非読んでいただけるとまた飛んで喜びます。ちなみにLoveSongに関する記事はこの他にもありますのでまとめておきます。ご参考に是非!

麻枝准過去作品と今作LoveSongの共通点を見出す
LoveSongを第三者俯瞰による回想録と考える
「終わりの世界から」始まった破滅への恋
終わりの惑星のLove Songを語る前に

さて、では今回も「終わりの惑星のLoveSong」について考えていきたいと思います。今回は前回に引き続いて「無敵のSoldier」について少し触れて、表題である「終わりの惑星」についても同時に考察していきます。


「無敵」の称号を継いだ少女のその後

前回も触れましたが「無敵のSoldier」における少女は無敵と呼ばれた騎士との決闘に勝利した後どのような末路を辿ったのか。これが割と意見が二分されますよね。先に言っておきますが、この先は現在ではどこにも正解などない自らの想像の域でしかありません。歌詞はここで終わっている以上、これまでの少女と騎士の物語から察するしかありません。…この意味ではここからが本当の「終わりの惑星のLoveSong」の考察と言えるのでしょうか。前回の記事で自分は生業を悪党とする少女の生き方を貫くことが無敵のソルジャーに対する「少女の反逆」であり、同時に「少女の成長」であることを指摘しました。「無敵の」少女は「無敵の」悪党として今後も生きるために盗みを犯してしまうのかもしれません。そう考えたとき、作詞をした麻枝さんの立場に立ってみましょう。この曲の主題は何なのか。作詞をする人はその曲に何らかのメッセージを託し、メロディーに乗せるんです。この後少女が悪党で有り続けたなら、大きな主題はこの「無敵のSoldier」には見えてきません。では、この「少女の成長」を自らの生業を悪党とするその道を貫くことを決心したのだと考えず、生きるためには絶対であった盗みをすることなく無敵のソルジャーが掲げた正義を自らの正義とすること、つまり自らの生業を「悪党」ではなく「無敵の英雄」とすることを「少女の成長」と捉えます。前述の通り少女は無敵のソルジャーとの決闘に勝つことで今まで騎士が持っていた「無敵」の称号を継承し、彼女が今や世では「無敵のSoldier」なのですから、騎士の生き様そのものも継承すると考えても不思議ではありません。またこう考えるもう一つの根拠としては、やっぱりこの作品自体がLoveSongであるところに帰結するのかなと思いました。これまで公開されている曲でとある少女が何らかの愛情を男に持っている点が共通していますよね。とある少女は真実だけが視える青年に、とある少女は年上の女性に惹かれる少年に、とある少女は…「無敵」と謳われた師の騎士に。前回の記事では無敵のソルジャーが抱く少女への愛を書き連ねましたが、同時に少女もこの無敵のソルジャーに愛を感じているはずです。それはやはり歌詞の最初と最後の後悔からうかがい知れますね。



まさかこんな別れになるなんて

もっと違う形で出会えてたらよかったのかな



少女が願う「もっと違う形」の出会いは「悪党」と「英雄」としてではない出会いでしょうか。相対する二人の出会いがこの決闘とソルジャーとの死別を結びつけたのですから。恐らく少女とソルジャーの旅路においても悪党は壊滅させられているのでしょう。愛する騎士が悪党を壊滅させ続けたのをずっと見てきたのなら、悪党で居続けることは少女の胸の内で否定され、同時に騎士が死を持って少女の改心を成し遂げたことになるのではないのでしょうか。
あとちなみにソルジャーの死を「無敵」の称号の継承と結びつけられたのは紛れもなくPVのおかげでしたね。PVにおいて決闘終了後の少女の背後にいる歓声の描き方に注目した結果でした。PVなしで見るっていうのもすごく大切ですが、やはりPVにも映像でしかできない表現が加わっているんだと感じました。



あなたはこう告げた
「この僕と決闘しろ 道は自分で切り開け」



13曲に描かれる繊細な違いを持つ愛表現

これがもし実現するなら凄いなーと思いながらこの項を書きます。単刀直入に聞きます。皆さんは「Killer Song」を視聴してこれは恋の歌だと瞬時に思ったでしょうか。自分は思いませんでした。以前の記事で自分は「KillerSong」における終盤は第三者俯瞰の歌詞であると考えています。



時は流れひとつの伝説がまことしやかに囁かれた
難攻不落の城があるが不可解
その城の主は眼が見えず騎士はまともに歩けさえしないと
そんな奇跡を起こす奇跡もある



この第三者によればこの城の主と騎士の関係は恋であるようですが、どうも恋愛関係というよりも強い友としての結びつきを感じます。PVの様子から覗うにこの少女と青年は共に遠い孤児院出身であると思われます。幼い頃からずっと一緒に暮らし、その上同行している仲間はどうも仲間とは言えない間柄。この緊張状態の中でこの二人には友情と類似した仲間意識を感じますね。もちろん友情関係から出来る恋仲というのも有るとは思いますが歌詞からそのはっきりとした線引きは見受けられません。これを自分がはっきりと自覚したのは「無敵のSoldier」における少女と無敵のソルジャーにおけるこの間柄にも似たような違和感を感じたからです。皆さんも最初疑問に思わなかったでしょうか。無敵のソルジャーは少女を一人の愛する女として見ていたのか、一人の愛する娘として見ていたのか、と。以前の記事でそのいずれもが複雑に入り混じる感情こそが「無敵のソルジャーの少女に対する抱く感情」と定義しましたが、そもそもこの定義が曖昧な愛表現の自覚に繋がったわけです。それに対して「終わりの世界から」における少年少女の関係についてはどうでしょう。これは誰もがこんなことを考えもしなかったですよね。これこそが皆さんの言う真っ当なLoveSongですよね。自分もLoveSongとは男女間の恋慕を唄った歌であるとこれまで思ってきましたが、どうも今回の麻枝さんによるLoveSongはその境界線が実に曖昧です。そしてこの曖昧な愛表現は13曲すべてに繊細な違いを生むのではないか、と考えるわけです。挿絵だけの憶測にはなりますが「雪の降らない星」における二人はどことなく姉弟愛を感じました。「LAST SMILE」における二人はどことなく先輩に対する尊敬にも似た愛を感じました。最後のPV公開はこの「LAST SMILE」のようですが、その曖昧な愛表現の描き分けにも注目してみてください。

「この惑星のBirthday Song」から考える惑星の再生

ここで「終わりの惑星のLoveSong」が発売する前に仮説を一つ立ててみたいと思います。この曲は発売まできっと公開はされないでしょうがこのLoveSongを理解する根幹になる一曲でしょう。いわゆるネタバレ曲です。どことなく表題と似せてきているのがもうネタバレの匂いすっごいです。そしてそのままTrack1「終わりの世界から」に戻ったとき再び「終わりの惑星」を理解するため自分たちも旅(リープ)を始めることになるのでしょう。この項ではLoveSongで綴られる物語の舞台である「終わりの惑星」について考えていきます。自分が考えるに、この「終わりの惑星」と「終わりの世界から」における「一面灰色の世界」は同一でありながらも異なるもの、と解釈しています。矛盾してますね。仕様です。自分はこの表題における「惑星」というのを人間の住む惑星である「地球にひどく類似した惑星の一つ」であると考えます。そして地球という惑星の資源は有限であり、いずれ荒廃し滅びるときが来るのでしょう。では地球が滅びてしまったらどうなると思いますか?自分は「再生」に向かうと考えます。一面灰色の世界は無になるのではなく、再び1からやり直すんです。荒廃し人類や動物が絶えてしまっても、その場には植物が芽生え、再び動物たちが文明を築くのです。地球はもう一度始まるわけです。これはRewriteの世界観に非常に共通点を持つ考え方ですがRewriteの数少ない泣き要素であったCANOEを作曲した麻枝さん(田中ロミオさんとの共作です)なら恐らく踏襲も十分に考えられます。つまり惑星の終わりは何度も繰り返し起こっているんです。この考察を用いれば個々の曲の世界観が一致していないことにも説明がつきます。「終わりの世界から」における日常、その世界は長い時を経て一面灰色の世界へと徐々に変化していきます。(恐らく少女は禁忌を犯すことでこの世界における終わりの瞬間へと飛ばされたのだと考えます)そしてその惑星は滅び、再生をする。そして今の私たちを築くこの世界は度重なる偶然が生んだに過ぎません。もしかしたら恐竜は大洪水において絶滅しなかったかもしれません。そもそも大洪水が引き起こされなかったかもしれません。そんな偶然が二度も起こるとも考えられません。つまり何が言いたいのかと言うと、再生が行われるからと言って同じ運命を辿るとは言えないということです。ですから「終わりの世界から」における日常が再生の後の未来で同じように行われるわけではないのです。(今回取り上げるのは惑星の終わりの寸前だけにしておきます。)「終わりの世界から」における惑星の終わりは瓦礫の街が広がっているだけでした。「Killer Song」における惑星の終わりは季節が狂い夏の後は秋がやってくる砂漠の広がる世界でした。一方で「無敵のSoldier」においてはローマ時代を伺わせるコロッセウムや騎士、悪党の登場など惑星の終わりというよりは、終わりを迎えた惑星の再生途中を描いたLoveSongと言った感じですね。(ここで言う再生とは「終わりの世界から」における現代に非常に近しい時代へと向かう過程を指します)つまり最終曲「この惑星のBirthday Song」において描かれるのはこの物語の舞台である惑星が再生することを示唆する物語ではないかと考えるわけです。…とここまで書いてとっても壮大な仮説になってしまいましたが、どうも自分はこのばらばらな世界観の謎と関連性を見出したかったんです。その一つの予想としてここに記しておきます。自分でもそんなに上手くまとまっていなくてすいません。ここに実は「終わりの世界から」を理解する鍵もあったりします。それはまた機会があったら。

13の表題から考える時系列の意味合いと個々の物語の完結性

既に「終わりの惑星のLoveSong」の13曲の表題は公開されていますね。ちょっと書き出してみます。



1. 終わりの世界から
2. ふたりだけのArk
3. Killer Song
4. 敵のSoldier
5. Flower Garden
6. 凍る夢
7. Executionerの恋
8. 火吹き山の魔法使い
9. 雪の降らない星
10. とある海賊の気まぐれ
11. Last Smile
12. Heroの条件
13. この惑星(ホシ)のBirthday Song



恐らく曲順もこのままで発売されるのかと思いますが…お察しの通り、LoveSongは曲順さえも考察の種と成り得るんです。LoveSongはただのアルバムではないんです。一貫性、物語性を持った一つの作品なんです。このLoveSongでSSを書いてみるとなるとホント小説1冊描けちゃうと思います。それだけ内容の濃いものなんです。こうやって考察を書いててふと曲を題材にした小説なんかも書いてみたいな…と思ったり思わなかったり(´・ω・`)
この項では曲順から導き出す時系列をまず考えていきます。と言っても、以前の記事で書いたとおり曲通しの共通点は少女から相手の男性に対する曖昧に表現された愛を描いている点以外にはあまり見受けられませんね。他にはこれも同様に以前の記事に挙げた通り荒廃した世界を舞台としている点ですね。(「終わりの世界から」の前半はプロローグとなるため荒廃した世界の描写は有りません)恐らく今後の曲も愛表現が描かれる点、荒廃した世界を舞台とする点は同様だと思います。そして自分はここに新たな共通点を見出しました。それは個々の物語の完結性です。そうつまり13曲に共通の世界観を持たない、というのが共通点なんです。AngelBeats!における大山君個性が「個性がないこと」であったのと同様ですね。個々の13曲はすべて曲の中で物語を終えてしまっています。それはこの13のLoveSongは「終わりの惑星」において語られる物語だからです。(つまり前述の仮説の通りです)描かれる舞台である惑星が終わってしまうのですから再生の起こった、異なるようで同じ惑星で語られるLoveSongの世界は当然異なります。度重なる偶然によって惑星は再び同じ運命を辿ることは奇跡に近いからです。先程の「終わりの惑星」と「終わりの世界から」における「一面灰色の世界」は同一でありながらも異なるもの、と解釈している意味を理解していただけたでしょうか。確かに同じ惑星の同じ場所なのかもしれませんが、その背景にある刻まれた歴史はまったく異なるものであるということです。ですから描かれるLoveSongも違うんです。そして曲順に惑星が終わりを告げていくのではないでしょうか。


たくさんの方々が観ているということで自分の考えをありのままに書いてみましたが、無事伝わってくれると嬉しいです。ちょっと壮大に考えすぎでしょうか...稚拙な文章で申し訳ないです(´・ω・`)理解できないことがあったら気軽にツイッターであったりコメントであったりメールフォームなりで教えてくれるとすぐに駆けつけます。自分はこのLoveSongを出来るだけたくさんの人と意見を交えて真剣に考えて麻枝さんワールドを理解したいと思ってます。考察本なんかも出せるようになったら嬉しいなぁ...とか思ったり。まだまだ思うこともあるので(´∀`*)次回は再び「終わりの世界から」について考察をおこないます。
あ!!あと頂いたコメント欄に返信しました!!

【2012/03/07 21:54】 | 終わりの惑星のLoveSong
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先日第三弾「無敵のSoldier」のPVが公開されました!
夜中ずっと聴きっぱなしでもう既に歌える始末です。本当に麻枝さんの曲は聴けば聴くほどはまってしまうスルメ曲だと思いますよ。にしてもこのメロディーを歌いきれるやなぎなぎさんにはやはり感服です。「終わりの惑星のLoveSong」において最も変調メロディーらしいですがそれも完全に自分のものに仕切っている印象です。
さてでは今回この「無敵のSoldier」について考察をおこなっていきたいと思います。歌詞については皆さんが既に読んでいるものとして話を進めますのでネタバレ全開です。

「無敵のSoldier」を初めて聴いてみた

LoveSong随一の変調ということで、事前に聞いていた歌詞もすごく心配でしたがその心配を良い意味で裏切ってくれた曲だと思います。この変調の所以はもちろんメロディーの高低の変化に急な動きがあるからなのはもちろんですが3連符の連続がそれを助長している印象です。所々にありますよね。「わっと沸いて」のフレーズが特に歓声を上手く表現できるなと思いました。あとこの曲はすごく切ない曲ですよね。その切なさをピアノの綺麗な音が強調していると思いました。荒々しい世界観と表現の中にも切ない印象を植え付けてくれる万能曲です。
歌詞の方ですが「終わりの世界から」の「ぼろぼろ」「ばらばら」と同様に軽い韻が見つけられます。「ばっばっ」「ちゃっちゃっ」等ですね。擬音語をストレートに組み込んできていた点が最初すごく心配の要素だったんですがやなぎなぎさんの淡々とした表現が手伝って曲の盛り上がりに冷静な表現が加わった印象です。

「Killer Song」「終わりの世界から」から世界観的共通点を見出す

「無敵のSoldier」を最初聴いた時、どことなく「KillerSong」の世界観をイメージしました。剣士や悪党が存在する世界観はどこか類似点を感じさせます。また少女の性格ですが兄のことを「兄貴」と呼んでいるのには不覚にも萌えましたね。「KillerSong」との類似性から考えてもこの世界は「終わりの世界から」における現代よりも荒廃した未来だと考えられます。しかしPVを見てみるとローマ時代に見られる剣奴の見せ場であったコロッセウムらしき建造物も見受けられるんですよね。このことから考えられるのは少女のリープ能力はやはり前提条件通り過去にしか飛べないということです。それともランダムにリープした時代が偶然にもローマ時代をうかがわせる時代だったか、荒廃した世界から再び同様な歴史を歩んだに至った、ということです。現状では世界観において大きな共通点は見受けられません。

無敵のソルジャーの倫理観から見た「悪党」

自分はこの「無敵のSoldier」を理解するうえで重要なことはこの一点だと思っています。これは「終わりの世界から」でも同様なことが言えましたが歌詞はあくまで少女の視点でした。ですから相手役の男の心情はすべて推察するしかないんですよね。ですから前回で言うと学ランショタ、今回で言うとこの無敵のソルジャーです。彼のこの世界で持つ倫理観とは、抱いた感情とは一体何だったのか、それを読み取っていきます。
無敵のソルジャーについては状況が説明されています。歌詞からは相当なつわものであったことが伺えますね。まさに負けを知らないというのはこのことでしょう。彼はどうやら賊を壊滅させることを目的としているようですが、その賊の生き方自体を全否定しているわけではないと思うんですよ。それは次のフレーズで考えます。



うろたえた兄貴は 逃走しようとしたけど
後ろから問答無用 死体からお宝を回収



死体からはきっちりとお宝を回収しているんですよね。賊に対して何らかの強い恨みを持って動いているのだとしたらその死体を探って宝だけ取るようなことはしないと思うんです。それは結局賊と同じ生き方をしているに過ぎないんですから。しかしこの「お宝」というのを序盤で少女が兄貴に盗られた金と同一のものと考えたのなら、無敵のソルジャーは少女に代わって取り返しただけなのではないかとも思いました。しかしそうだとしても全否定はしていないでしょう。彼は「目をつけた」賊だけを壊滅させているだけに過ぎず、賊を根絶やしにしようという魂胆は持っていないと思います。もちろん存在を肯定をしているわけではありません。決して。ということは無敵のソルジャーは恐らく悪党というものの存在を少なくともしょうがないんだと諦めにも似た心情で見ていると考えます。それは麻枝准自身も歌詞にきっちりと表現しているな、と思いましたね。次のフレーズです。



店主が鼻息荒く見せつける剣を盗もうとした



この表現では店主というのが悪役には見えてこないでしょうか。正式に売買を成立させようとしているこの世界では数少ない正統者だと思います。しかし「鼻息荒く見せつける」という表現によって悪党である少女よりも「悪役」に見えます。正義の反対はもう一つの正義だととある偉人は仰いましたが、まさにその表現が的確です。つまり麻枝自身も悪党の人間の生き方を全否定しているということは決してないんです。この「無敵のSoldier」では悪党を完全な悪として表現されていないことを前提に考察をしていきます。

父性も似た無敵のソルジャーが抱く少女への愛おしさ

自分は前作のLoveSongに固執し過ぎていたな、と思いました。この「無敵のSoldier」ではそのことが裏目に出てしまった方も多いかもしれません。まず無敵のソルジャーが抱いていた少女への感情について流れを考えましょう。



そんな最低の暮らしで行き場もない
前にあなたは現れた

「怪我はないかい もう大丈夫 ひとりでも」
「おうちに帰れるかい」

「この僕と決闘しろ 道は自分で切り開け」



この3つのフレーズにおいて無敵のソルジャーが少女に対して抱いた感情が垣間見れるかと思います。理不尽な人生を幼いながらに送っている少女への同情、そしてか弱い一人の娘のような存在として見る愛、最後に一人の戦士として立ち向かう弟子への愛。これら3つが併存して初めて「無敵のソルジャーが少女へ抱く感情」として成り立つのだと思います。どれ1つ欠くことはできないでしょう。もうお気づきでしょうか。「終わりの惑星のLoveSong」において描かれるこの愛というのは「男女間に抱く恋慕の感情」だけを指すのではないのです。父が娘に対して抱くこの感情も紛れもなくLoveSongとして描かれるべき主題と成り得るのです。これに気付いたとき思わず鳥肌が立ちましたね。前作が裏目に出てしまいました。

それぞれが正しいことをして生きるということ

「無敵のSoldier」の物語は少女が剣を盗む場面から急展開を見せます。これまでの話を経て、そして前述の倫理観を基に、剣を盗んだ少女が一体無敵のソルジャーにどのように映ったのかを考えていきます。これは無敵のソルジャーはこの場面に至るまでに少女に対して様々な感情を持ったのと同様に様々な理由が複雑に渦巻いています。考え方は先程の倫理観において少女の剣を盗んだという行動について「少女の反逆」と捉え、同時に「少女の成長」と捉える事です。
前者の場合、無敵のソルジャーは少女を自分の倫理に反する反逆者であると考えます。無敵のソルジャーは悪党の生き方を全否定していないでも強い否定を見せています。目を付けた賊は壊滅させてしまうほどなのですから。そのため少女に決闘を申し込むのです。しかし無敵のソルジャーは利き腕を使わず意図的にこの決闘において負けます。それは恐らくこのフレーズに伏線があるのでしょう。



同じもの見て 長い時間過ごした



今まで少女と無敵のソルジャーは長い間一緒に過ごしてきました。その密な時間は間奏における穏やかなPVと尺の長さにおいて表現されていますね。もうお気づきの通り、無敵のソルジャーは悪党である少女に恋慕を感じていていたと考えられます。ですから自らの倫理を犯す悪党の少女を許すことができない半面、少女に死んでほしくない愛おしいと思う感情が芽生えていました。そのため決闘に意図的に敗れるのです。もしかしたらこの無敵のソルジャーは少女が悪党の一人であることには気づいていたのかもしれません。そして旅を通して悪党であることを改進して、一人の少女として生きて欲しいと願っていたのかもしれません。しかし盗みを犯しソルジャーの倫理に反した少女に無敵のソルジャーは気づかされたのでしょう。悪党として生きることが彼女の生なのだと。それぞれが正しいことをして生きているのだと。思い出して下さい。少女の生業は悪党なのです。



生業は悪党 じゃんっじゃんっ



そう考えると自らの倫理を押しつけることが間違いだと気付きます。改進をすることが必ずしも少女の人生とってプラスになるかどうかは分からないのです。ですから無敵のソルジャーは決闘の申し出の後、こう付け加えるのです。



「この僕と決闘しろ 道は自分で切り開け」



無敵のソルジャー自身も自らが持つ倫理を決して間違いだとは思っていません。しかし少女の悪党としての生き方も否定することは彼には出来ません。だから決闘するのです。この世界観だから通じる「勝った方が正義」です。「道を自分で切り開く」というのは無敵のソルジャーが掲げる正義に反してでも悪党として生きることを選び生きていくことを指すのだと思います。

娘として、戦士としての巣立ち・父として、師としての喜び

後者(少女の剣を盗んだという行動について「少女の成長」)として捉えた場合についても考えます。少女はこの無敵のソルジャーに弟子として付いていくのには理由がありましたね。それは次のフレーズです。



その日からあたしは弟子入りをしてついて流離った
すべての技を盗んでまたひとりからやり直そうという計画だった



無敵のソルジャーに助けてもらったことへの恩返し、とかそういう理由では決してありません。少女はいずれソルジャーから一人立ちしやり直すことを前提に弟子となったのです。そして恐らくそのことに無敵のソルジャー自身も気づいていたのでしょう。だからこそ少なからず彼は旅を通して少女に改進を期待していたのです。 (その改進の押しつけが誤りだと自覚したことは前述した通りです)
少女はこれまで無敵と謳われたソルジャーの影に隠れて生きてきました。しかしこの決闘に勝利することで少女は無敵のソルジャーから巣立ちすることを意味します。自覚の後、ソルジャーは少女の人生のため何が出来るのか考えたのでしょう。思いついた答えがその巣立ちを促すことです。血を分けない娘として、一人の戦士として自分の元を発つことが彼女にとっての最善であると思ったのでしょう。自らの死を持って、少女の人生を動かしました。それは父として、師としてとても喜ばしいことです。

「無敵のSoldier」の称号を継承する意味

無敵のソルジャーの死は確かに物語全体のテーマとして「少女の巣立ち」を意味します。しかしその決闘を観戦していた民衆にとってはどう映るのでしょう。そうです。今までこのソルジャーが持っていた「無敵」の称号を継承することを意味するんです。「無敵」であった騎士を殺してしまったのですから。そして恐らくこの死んでいった無敵のソルジャーであった騎士もそのことは承知の上で殺されたのだと思います。何故それを承知の上で殺されたのか。その根底には彼の父性にも似た愛情が強く結び付きます。彼はこれまでたくさんの悪党たちを壊滅させていきました。その無敵のソルジャーを少女は殺してしまったんですから彼が死んだ今、この少女が「無敵のSoldier」なんです。弟子入りをして技とすべて学んだ彼女は体技的な意味でも「無敵」なのでしょう。そして本当に「無敵」の称号を得た。世間的にもそれを実証されました。そんな「無敵」な彼女に挑もうとする人間はいるでしょうか。否、恐らく皆無でしょう。例え襲撃にあったとしても少女は無敵のソルジャーの技と使えるはずですから立ち向かっていくことができるんです。今まで最低の暮らしをしていた悪党の少女は英雄へと昇華されます。つまりこの「無敵」の称号の継承は死んでいったソルジャーの目に見えない守りのベールとなるのです。ここまで考えが及ぶと思う根拠は彼が「無敵」の称号を欲しいままにしていた事実だけですが。

少女が望む「別の出会い」と「終わりの世界から」の関連性を考える

決闘に勝利した少女に残るのは賑やかな歓声と無敵であったはずのソルジャーの死に対する悲しみと虚しさでした。その悲しみをぽつりと最後に呟くフレーズがこちらです。



もっと違う形で出会えてたらよかったのかな



少女は無敵のソルジャーとのこの世界での出会いを後悔しているように見えます。この言葉に垣間見れる少女の無敵のソルジャーに対する想いは父親としてなのか、師としてなのか、恋人としてなのかは分かりません。しかし間違いなく少女は無敵のソルジャーに対して多大な愛を抱いていました。今回の出会いを後悔し、別の出会いを求めるその面影はどこか「終わりの世界から」における少女と重なります。しかし「KillerSong」とのつながりで考えればそれは世界観だけで少年少女の出会いを見れば後悔は見受けられません。また以前の記事で第三者による俯瞰説を提示しましたが今回の「無敵のSoldier」ではそのような歌詞が見当たりませんでした。やはり個々の曲の物語としての共通性はあまりないのでしょうか。あくまで13曲の大きなテーマを伝える1つの物語に過ぎないということでしょうか。




…とまぁ一通り思ったことを書いてみましたが上手くまとまりませんね(´・ω・)それはやはり麻枝准ワールドの大きさ故です。これはまだ13曲のうちの1つにすぎません。本当に伝えたいテーマは13曲を一つと考えたときにはじめて浮き彫りになるものですので、その1つを解釈する手助けになってくれれば幸いです。

【2012/03/03 07:31】 | 終わりの惑星のLoveSong
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ky
初めまして。
無敵のsoldierの他の人の解釈を知りたくて調べてたらここにたどり着きました。
私は師匠としての愛を感じていたのですが、娘にみたいに思っているとかそういう考えもあるんですね。
私も最後の方の「道は自分で切り開け」で師匠として、自分を超えてほしいという思いを感じました。
やっぱり、まだ他のムービー曲とは接点がなかなか見つからないですね。
本当にCDの発売が楽しみです!


せれーで
kyさんへ
初めまして!コメントありがとうございます!嬉しいです。自分はこの無敵のソルジャーの少女に対する愛は序盤の同情、娘のような存在に対する愛、弟子としての愛の3つが併存することで初めて成り立つものだと考えてみました。そうですね!終盤のソルジャーの台詞は弟子として師匠が宛てた遺言のような一言だと思います。個々の曲はもちろん素晴らしいのですが13曲がどうリンクするのか楽しみですよね!早く4月こいー!←←

この後の展開
toy
彼女は悪党として生きるのだろうか?
オレは逆だと思う。
師匠を倒してしまったことは少なからず彼女に影を落とす。縛りとなる。そしてもう一度同じ場面に出くわしたときにどうする?そこに麻田の狙いもあるんじゃないだろうか。ひとつの伏線として
 つまり価値観の押し付けは間違っていたとしても結果的に彼女はその影響を受けざるを得ないってこと。
 それが出会うってことだと思うから。

オレには毒づきながらも助けてしまう彼女の姿が目に浮かぶ。


ruru
初めまして。
私が考えていたよりもはるかに深く考察されていてすごいなと驚く反面、自分の読みの浅さを痛感させられました。
ここまで掘り進めることができて、また読めば読むほどさらに考えさせられるのも麻枝さん独特の作詞ゆえですよね。
後続の曲がどうつながっていくのかが非常に楽しみです。


せれーで
toyさんへ
初めまして!コメントありがとうございます!そうですね。決闘後の少女の行動はtoyさんの想像しているパターンとの2通り考えられますよね。「出会い」が少女の成長を「無敵の英雄」として生きることと捉える方が麻枝さんの作詞のテーマとしては大きい重きがあるように自分も感じました。ご意見ありがとうございます!


せれーで
ruruさんへ
初めまして!コメントありがとうございます!いえいえ自分も考察なんて仰々しく書くのは初めてでして、まだまだ稚拙な文ではありますが読んでくださって嬉しい限りです。
ですよね!考えれば考えるほど深みにハマってしまう面白さ…説明描写が多い分それは余計に当てはまりますね。自分もこれからがすっごく楽しみです!早く4月になってほしい...!!


LAST
初めまして、よくわからない部分が多く、考察を拝見しました。
とても深くて驚きました。
でも自分には一つ「何でこの歌詞があるのか。」
ってとこがあります
「あたしがあの時 悪党だってばれたのは
長年染みついた 手癖の悪さからだった」
この歌詞の「あの時」と言うのはいつのことを指しているのでしょうか、?
無敵のソルジャーがその「死体」を見て
そこに何らかの少女独特の殺し方があったなら分かります。
ですが「運の尽き あなたが見てた」
とは、その殺した瞬間の事ですよね?
ならば「長年染み付いた 手癖の悪さからだった」
という歌詞の必要性が全く見えてこないんです。
この歌詞についてどのようかな解釈をされていますか?



せれーで
LASTさんへ

コメントありがとうございます!!
LASTさんの仰る歌詞の意味解釈について述べさせて頂きますね。

まずこの部分からは少女による回想です。少女が弟子入りした騎士を決闘で殺害し「無敵のSoldier」の称号を継承した後に、この決闘についての想いに耽っている場面で「この回想は師との決闘の時のお話。あの時悪党だとばれたのは長年染みついた手癖の悪さだった…」と少女が語り部として回想の初めに情景を説明した部分だと考えます。ですから「あの時」とは悪党だとばれたとき、つまり店主を殺害しそれを騎士に目撃された時です。

また「長年染み付いた 手癖の悪さからだった」の歌詞の必要性について。自分はまずこの歌詞は少女が「無敵のSoldier」の称号を継承した後を考える上でも必要な歌詞であると解釈しています。少女は恐らく故無敵のSoldierに弟子入りしてから自らが悪党であることを隠し、悪事を働くこともなかったのでしょう。しかし今回この剣を盗み店主を殺してしまい、それを久々の感触、と心地良く思っている表現が見られます。つまり少女は決闘に勝利した後に「無敵のSoldier」を継承したからといって弟子入りした師である騎士と同じように生きていくとは限らないんです。彼女の生業は悪党で、長年染みついた手癖の悪さから自らの本職である悪党として無意識に動いてしまったのですから。それを裏付ける根拠となるのがこの歌詞です。「長年染みついた手癖」が「悪党として動いてしまったこと」の原因であると少女自身が述べています。これは紛れもなく少女の今後を想像するうえでの手掛かりとなり得るものです。

…と自分は解釈しました。本記事の「それぞれが正しいことをして生きるということ」項を参照してみて下さい。LASTさんの解釈の手助けになればと思います(´∀`*)

管理人のみ閲覧できます
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せれーで
非公開さんへ

そう言って頂けて嬉しい限りです(´∀`*)
自分もすべての楽曲、そして終わりの惑星についての考察すべて行うつもりですので是非またいらして下さい。個人的にHeroの条件が今から楽しみでなりませんw

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「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」ランキング結果!
1位:鬼灯の冷徹 2位:銀の匙 3位:アオハライド

こんなランキングを見かけました。この1位2位については記事で触れられているのに3位のアオハライドについては対して触れられていなくて残念だったのでこうして取り上げてみました。というのもこのアオハライドは自分が愛読しているマンガの一つなんです。…え?お前男だろって?あぁそうだよいいだろ男だって少女漫画読むよ悪いか!!…すいません取り乱しました。
最近の少女マンガは非常に男性でも読みやすいものになっていると思います。その代表例としては別冊マーガレットで連載されており、アニメ化実写映画化と様々なメディア展開がされた「君に届け」でしょうか。アニメ展開があったおかげで男性ファンも取り込むことに成功していますね。マンガ成功のカギはいかに幅広い読者を獲得できるかだと思います。そのためにはアニメ化・ドラマCD化され声優や話題性によってユーザー拡大が狙い目ですよね。マンガ家の皆さんはアニメ化・ドラマCD化を目標の一つに頑張っているのでしょう。

こちらのアオハライドも男性の方に是非読んでいただきたいマンガなのです。少女マンガというジャンルにとらわれないで幅広いマンガを読んでみることをお勧めします。自分は著者咲坂伊緒さんの前作ストロボ・エッジからのファンなのですが、少女マンガの枠組みを持ってしても男性に好感を与えるマンガですよ。ここではこのアオハライド、そして前作ストロボ・エッジについて簡単にレビューしてみたいと思います。
※強いネタバレを含みません。


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表題「ストロボ・エッジ」を考える

そもそもタイトルの「ストロボ・エッジ」というのはどういう意味なのか。それは「強い光を放つ刃」という意味です。強い光というのは高校生として生きる少年少女の眩しすぎる毎日を指し、その中にある彼らの心の痛みを刃と比喩した著者の造語です。もちろん少女漫画ですし、登場人物がバトルを繰り広げるわけではありません。少女マンガの9割は恋愛劇を描いたものでしょう。ストロボ・エッジもその一つですが、やはり絵が綺麗で非常に見やすいです。これも少女マンガの特徴ですよね。見やすい絵であるからこそ繊細な表現で心情やテーマを伝えることができますし恋愛をテーマにするなら少女マンガのタッチの方が描きやすいと思います。

典型を踏みその上で独自の世界を広げるストロボ・エッジ

これは少女漫画では典型のパターンだと思います。序盤では憧れで踏みとどまっていた感情がやがて恋慕へと変化していくその過程を描写する。普通ならその手法に気づいてしまえばマンガはだれます。しかしだれさせないのがこのストロボ・エッジの凄いところです。何故だれないのかと言えば、ストロボ・エッジには興味深い点があります。1つはヒロインの相手役になる男の子が非常に孤高な存在であることです。自分が読んだ中ではずば抜けてそのアイドル性が際立ってます。ですから読者はすごくこの青年が気になるんですよ。「これだけ騒がれるアイドルみたいな人って日ごろどんなんだろう」と興味を持ちます。それが断片的に描かれており、アイドルの裏の一面を知った気分になっちゃうんです。もう1つはヒロインの面白い感性です。この女の子は凄く元気で明るい子なんですが「夏の匂いと冬の匂いが一緒になった」などと唐突に言いだします。なんだよ季節の匂いって…って思いません?そんな人がふだん気にかけないようなことをいきなり出してこられるから次はどんなことを言ってくれるのか、しでかしてくれるのかに注意しちゃうんです。

あくまで恋愛を描き切るストロボ・エッジ

他の少女漫画と比較するなら、このストロボ・エッジは恋愛だけを描ききることに徹している点に好感を持てます。前述の「君に届け」は恋愛に繋げるために女子同士の友情を描き、それを踏襲して描いています。そしてその友情描写はその後もずっと軸になり続けるんです。しかしストロボ・エッジでは友情について描かれることはほとんどありません。というのもストロボ・エッジで女子の強い仲間意識について触れられていないからです。安心して見守っていられるような状態が確立されたままなんですよ。誰か突然1人が無視される…なんてことはありません。ですから、読者は描かれる恋愛劇だけに集中していられるんです。

周囲を取り巻く恋愛群

これも少女漫画と特徴です。少年漫画はいわゆる「ハーレムマンガ」というのが多いですよね。1人の男をめぐってその他大勢の女の子が競い合うといった構図。しかし少女漫画では主軸となる三角関係以外のキャラクター達で別々のカップリングを作り、そこで新たな恋愛劇を描くんです。多種多様なカップリングを見ることが出来るのは少女漫画の面白いところだと思います。

ヒロインの脆さを前面に出したストロボ・エッジ

ヒロインはすぐ泣くんです。はいすぐ泣きます。ストロボ・エッジではこれでもかというくらいにヒロインの涙脆さを押し出していると思います。初めはそれを面倒に思うかもしれませんが、前面に押し出された弱さがいずれ強さに変わった時、すべての描写が非常に活きてくるんです。ストロボ・エッジは少女マンガの処女作にふさわしいと感じる所以はこの点ですね。すべてがはっきりと丁寧に描写されるんです。

結末の潔さ

マンガによっても違いますが付き合い始めた後の後日談が描かれます。「君に届け」では10巻を過ぎるとそのすべては後日談です。しかしストロボ・エッジは対照的に後日談が非常に短い潔さを持っています。「もっと読んでいたい」と思うことも多いんですがあまり長い後日談があってもだれてしまうんですよね。ですから後日談を1回に収めきった点では非常に好感が持てます。


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表題「アオハライド」を考える

表題「アオハライド」は、「アオハル(青春)+ライド(ride)」=「青春に一生懸命乗っていく」という意味を込めた著者による造語です。前作に引き続きおもしろいタイトルですね。絵柄に大きな変化は有りませんがデフォルメキャラが一層可愛くなった印象です。

前作「ストロボ・エッジ」との相違点

著者はこの相違点を強く意識していることがアオハライドでは見受けられます。まず挙げられるのは女子同士の結びつきという観点です。ストロボ・エッジでは安心して見守っていられるような女子同士の強い結びつき状態が確立されていましたが、今作ではヒロインが一歩踏み出す契機をその女子同士の友達関係で描いています。上辺を取り繕う関係から腹を割って話せる本当の友情を得て、それをヒロインの恋愛劇と関係づけた構図が印象的ですね。あと一番変わったなって思う点はヒロインの相手役の青年の性格です。前作では孤高な王子様キャラでしたが、今作ではガサツな大人っぽい青年になってます。先程自分が挙げた強いアイドル性への興味が薄くなってしまっているので魅力は少し下がりますが、それは同時に新たな魅力にも繋がると思ってます。その魅力とは、彼の言動ですね。結構ひねくれ者ではあるんですがギャップがあっていちいちヒロインとの問答がおもしろいです。ストロボ・エッジのカップリングではほとんど見れなかった描写です。

飲料が物語る相手役のタイプ

ちょっとした余談。ストロボ・エッジとアオハライドの相手役のタイプが違うと言いましたが、それは彼らが飲むドリンクにも顕著に表れています。ストロボ・エッジの蓮は午後の紅茶なるもの。アオハライドの洸はブラックコーヒーですね。どうもこれがそのまま彼らの性格にも繋がっているようです。



ネタバレなしでレビュー書くのって難しいですね...ぐだぐだですいません。
とにかく!!少女漫画には少女漫画だけにある魅力が存在します。皆さんもこれを機に少女マンガを手に取ってみてはいかがでしょうか。新たなジャンルが芽生えるはずです。あとストロボ・エッジは既にドラマCD化しています。ヒロインの女の子はけいおんの唯ちゃんで有名な豊崎さんが、相手役を我らがアイドル中村ゆーきゃんが演じていらっしゃいます。素敵ですね。是非聴いてみてください。

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【2012/03/02 16:22】 | マンガレビュー
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前回の記事の追記で速報を出しました。ついにLoveSongの発売日が決定しましたね!こんなもんかなとは踏んでいました。けっこー早いなって印象の人が多いですね。今から楽しみです。これからはこの発売日に向けて公式も情報を公開していくことになりますが、挿絵が4枚とMovieが2つですね。気になるのはどのMovieが1つ公開されないのか、ということです…順番から考えてLastSmileだと思ってますけど。「無敵のSoldier」については昨日更新されることになってた予定ですが延期になってしまいました。残念です…今日はそのことを書くつもりでしたが(´・ω・)
その代わり…と言ってはなんですが、LoveSongを過去の麻枝さんが手掛けた楽曲と今作のLoveSongについての関係性を他の方のブログで取り上げられていたので踏襲しつつ考えていきたいと思います。

あ。その前に公式ツイッターで見かけましたが「Heroの条件」は麻枝さんと中川さんの合作らしいですね。中川さんと言えば麻枝さんをこっちに引きずってきた張本人として有名ですが、AメロBメロで担当をしているようです。「LoveSongはお前の人生の壁だ」と仰るほど太鼓判を押していたのにまさか超えるために参戦を…!?


LoveSong制作の経緯は書き溜めた楽曲のお披露目?

前作のLoveSongにおける「走る」という楽曲はkey作品リトルバスターズ!エクスタシーの登場キャラクター朱鷺戸沙耶のテーマBGM「駆ける」にアレンジされて用いられています。様々なブログでその楽曲踏襲に考察を加えていましたが、個人的には麻枝さんが満足いかなかったからアレンジして完成させただけ、という後付け理由なんじゃないかって思います。確かに様々な時代を行き来する少年少女の動向はどこかタイムマシンを手に入れた一人の少女を彷彿とさせますが、その流れ以外の歌詞がどうも沙耶の物語と一致を見せない。そしてこの現象はLoveSongの楽曲においてはいくつも見られ、当然引き継ぐ今作においても見られるのではないかと思っています。
LoveSong「折れない翼」はゲーム会社RAM(現在は活動していない)が開発した5-ファイブ-においてエンディングテーマとなった「永遠」のアレンジです。このファイブに麻枝さんは楽曲制作において携わっておりそのアレンジサウンドトラックは有名ですね。また13曲目「LoveSong」はkey作品智代アフターにおける「LoveSong」の表題をそのままにピアノでアレンジしたものです。麻枝作品とは少し離れますがriyaが出した此/彼/方(コナタ・カナタ)に収録されていた「氷時計」は同様に表題をそのままにLoveSongに「氷時計」として収録されました。またこの「氷時計」はなんと今作LoveSongにおける「きみのairplain」でアレンジ収録されているようです。繋がりましたね…ようやくきみのairplainが限定シングルのみの収録であるかが分かったような気がします。また個人的に気になったのがLoveSong「灰色の羽根」が「火吹き山の魔法使い」に同じような言い回しの歌詞として登場していることです。



灰色の羽根
いつか君を救い出す
呪文のように繰り返した

火吹き山の魔法使い
いつか必ず君を救いだす
もっと魔法を極めて



これらはすべて偶然でしょうか。それとも意図的なものなんでしょうか。麻枝さんは今作「終わりの惑星のLoveSong」をLoveSong2ではないと仰っているので物語が続いているわけではないでしょう。またLoveSongはこれらの作品とタイアップしているわけでもなく、あくまでアレンジ・別々の作品として作られています。では考えられることは麻枝さんはこのLoveSongというアルバムで自らが書き溜めた楽曲を披露するための場に過ぎないのではないか、ということです。もちろん批判しているわけではありませんし、アルバムとは本来作曲家の個性を表すものとして成り立っている以上有りです。気になるのはBGMアレンジとして利用されているものではなくむしろ歌詞のある歌として発表されたものです。「折れない翼」と「永遠」、riyaの「氷時計」とLoveSongの「氷時計」、「灰色の羽根」と「火吹き山の魔法使い」に物語的リンクを持つのか否か、ということです。これはあってはならないでしょう。タイアップを前提として創られていない以上、これらの楽曲と「LoveSong」はそれぞれが独立した作品でなければなりません。前者の二つについてはあまり歌詞の類似性が見られませんが、後者は歌詞に類似が見られます。やはりLoveSong2という言われは現実に起こり得るのでしょうか。麻枝さんが続編でないと言っていてもURLにLoveSong2の表記があるのが気になります。続編であると考えて、今作を理解するうえで前作の「LoveSong」を視聴しておくことをお勧めします。

また今作における「この惑星のBirthDaySong」は歌詞がまだ判明していないので推測の域を出ませんが「BirthDaySong,Requiem」を連想させました。「BirthDaySong,Requiem」はKEY+Liaのマキシシングル第二弾、「Birthday Song, Requiem」に収録されており、アニメとのタイアップがなくてもその限界を感じさせない楽曲の強さを示したシングルです。こちらはアニメとのタイアップもなく歌詞や物語にリンクがあってもおかしくない気がします。



高い木に隠した命の終わりも
優しい思い出まで
鳥のように飛ばした



これは「BirthDaySong,Requiem」の歌詞の一部ですが、どこかあのアルバムのジャケットの少年を連想させるフレーズです。これまでの麻枝さんの楽曲を振り返るという意味でもこのLoveSongは創られているのでしょうか。少し前に出た「Key+Lia Best 2001-2010」がその総決算だと思い込んでいたんですが…。



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前作LoveSongは「僕らの恋」のために作ったアルバムとも言われています。というか麻枝さんがどこかでそうおっしゃったらしいです。key10thの語り弾き...でしょうか。自分はあのミニイベントは外れて見れなかったんですよね。麻枝さんはアルバムを作るにあたって一曲コレッ!!っていうのを作ってそれをコンセプトに個々を作っていくタイプの人みたいなので当然今作にあってもおかしくないと思います。ツイッターの発言からして「無敵のSoldier」な気がしてならないですが…!!



書いてて今から「無敵のSoldier」が楽しみでなりません。メロディーもすごいらしいですが歌詞が...麻枝さんどうしたのって言いたくなるような感じですよね。でもここまで推してる以上きっと何かあるに違いありません。それを信じて気長に待ちましょう。あとLoveSongは各店舗さんで予約が開始しています。自分は今年引っ越す予定なのでまだ予約できないんですがね(´・ω・)

【2012/03/01 23:56】 | 終わりの惑星のLoveSong
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